2010年代ベスト洋画ランキング トップ20

12位『アベンジャーズ』(2012)
マーベルには賛辞を贈らねばならない。彼らは映画の暗号を解読し、永続的に収入を見込める方法を考え出した。各映画がすべて相互リンクした1つの“ユニバース”を作ることができるのなら、なぜシリーズ作品を作るのか? これらはすべて、軍事侵攻並みの組織的な精密さで練られたものだ。しかし映画自体がよい出来でなければ、この計画も成功しなかっただろう。『アベンジャーズ』シリーズの第1作は、アイアンマン、ハルク、キャプテン・アメリカとその他の仲間たちが壮大な戦いを繰り広げる。ネタバレ注意:彼らは勝利を収める。たぶん次も勝つだろう。なぜなら、今年公開される続編の後に少なくともあと2作品が公開予定だからだ。
全世界興行収入:15億1859万4,910ドル
ロッテン・トマト満足度:92%
アカデミー賞受賞数:0

11位『ザ・マスター』(2012)
ポール・トーマス・アンダーソン監督の2012年の映画『ザ・マスター』に、「サイエントロジー」という言葉はただの一度も出てこない。映画が焦点を当てているのは「ザ・コーズ」と呼ばれるカルト教団だが、先日の『サタデー・ナイト・ライブ』の演出にあった「ニューロトロジー」のように、たいしてオブラートに包んではいない。映画の中心は、ホアキン・フェニックス演じる第2次世界大戦で精神を病んだ退役軍人と、フィリップ・シーモア・ホフマン演じる教団リーダーの関係だ。長い映画だし、とりとめのない印象を受ける人もいるだろうが、繰り返し見るとこの本質の素晴らしさが分かってくる。
全世界興行収入:2825万8060ドル
ロッテン・トマト満足度:85%
アカデミー賞受賞数:0

10位『アメリカン・ハッスル』(2013)
ハリウッドで、デヴィッド・O・ラッセル監督より充実した10年代を過ごしている人はほとんどいない。10年代が幕を開けたとき、彼が最後に撮った『ハッカビーズ』はすでに6年前の作品で、彼は見向きもされなくなった90年代の流行りものみたいな人だった。しかし、『ザ・ファイター』『世界にひとつのプレイブック』『アメリカン・ハッスル』の3作品が、すべてを変えた。ブラッドリー・クーパー、クリスチャン・ベール、エイミー・アダムス、ジェニファー・ローレンスが出演した『アメリカン・ハッスル』は、70年代のアブスキャム騒動(政治事件)を大まかにもとにしている。
全世界興行収入:2億5117万1807ドル
ロッテン・トマト満足度:93%
アカデミー賞受賞数:0

Translation by Sayaka Honma

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