2010年代ベスト洋画ランキング トップ20

6位『6才のボクが、大人になるまで。』(2014)
12年に渡る歳月をかけて撮った『6才のボクが、大人になるまで。』は、ひとりの少年とその家族を、少年が6歳から18歳になるまで観察した作品だ。途方もなく野心的なプロジェクトであり、もしリチャード・リンクレイター監督が間違ったキャストを集めていたら、究極の駄作になっても何らおかしくなかったはずだ。しかし、映画は誰も予想しなかったほど、良い結果をもたらした。
全世界興行収入:4451万5195ドル
ロッテン・トマト満足度:98%
アカデミー賞受賞数:1/助演女優賞(パトリシア・アークエット)

5位『her/世界でひとつの彼女』(2013)
スパイク・ジョーンズの映画は、そう頻繁に見られない。しかし、彼の作品はいつも極めて独創的で、待つだけの価値がある。彼が単独で監督した10年代のこの映画(しかもまだ4作目)は、人工知能が信じられないほど発達した近未来が舞台だ。ホアキン・フェニックスが演じるのは孤独なバツイチ男で、自分のコンピュータのOS(スカーレット・ヨハンソンが声だけで出演)にゾッコンになる。こう聞く以上に、映画はさらに奇妙で素晴らしい。
全世界興行収入:4735万1251ドル
ロッテン・トマト満足度:94%
アカデミー賞受賞数:1/脚本賞

4位『グランド・ブダペスト・ホテル』(2014)
ウェス・アンダーソンはおよそ20年に渡って、素晴らしく奇天烈な映画を作り続けてきた。2014年の『グランド・ブダペスト・ホテル』は、ヨーロッパの架空の国ズブロッカにあるホテルを舞台にしている。時代設定は1932年から現代まで及ぶが、映画の大部分は第2次世界大戦のような戦時下を中心に、宿泊客の富豪の死をめぐり、ホテル従業員が自らの潔白を証明しようとする。この映画が大ヒットしたことのいちばんの恩恵は、アンダーソンが風変わりな作品をより作りやすくなったことだ。
全世界興行収入:1億7460万318ドル
ロッテン・トマト満足度:92%
アカデミー賞受賞数:4/衣装デザイン賞、メイクアップ&ヘアスタイリング賞、作曲賞、美術賞

Translation by Sayaka Honma

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