ボブ・マーリーの一族による大麻ブランド『マーリー・ナチュラル』とは

マーリー・ナチュラルのローンチパーティでインディカ・カンナビスを楽しむスティーブン・マーリー(左)と、ボブ・マーリーの友人ビッグ・ドレッド (Photograph by Steve Appleford)

「大勢の人々がこの植物の素晴らしさに気づき始めている」ー スティーブン・マーリー

「この夜を天国のボブに捧げる」ハリウッドヒルズの自宅のリビングに集まった大勢のゲストを前に、スティーブン・マーリーは高々とグラスを掲げた。

故ボブ・マーリーのバースデイであった2月6日、腰近くまで伸びたドレッドヘアと顎ヒゲが印象的なボブの息子スティーブンは、アコースティックギターを片手にマーリーの名曲『ジャミン』や『スリー・リトル・バーズ』を歌いながら、マーリー家の新たなビジネスの門出を祝福した。

マーリー家が新たに立ち上げた『マーリー・ナチュラル』は、様々な大麻製品の販売を目的としている。真夜中にオープンするカンナビス博物館といった様子のパーティ会場には、看板商品である大麻の瓶詰め、吸引用パイプ、カンナビスオイル、ヘンプ素材のボディタオルなど、自社製品が所狭しと並べられている。

ブランドのシンボルであるライオンが描かれたラベルには、以下の注意書きが見受けられる。「マーリー・ナチュラルは世界中に広がるポジティブなムーヴメントを応援します」 「本製品の医療目的以外での使用は禁じられています」 自然色で統一された製品のパッケージには、タフ・ゴングの有名な一節が記されている。「ハーブは植物であり、あらゆるものに有効である」

グラミー受賞歴を持つレゲエシンガー、スティーブン・「ラガ」・マーリーが父と死別したのは1981年、本人が9歳の頃だった。彼は新たなビジネスの立ち上げを、一族の「運命」だとしている。「ジャマイカの文化を受け継ぐラスタマンにとって、ハーブは日常生活の大きな一部だ。儀式みたいなものだよ」現在43歳のマーリーは、ローリングストーン誌のインタビューでそう語っている。「大勢の人々がこの植物の素晴らしさに気づきつつある。ただハイになるためだけの道具じゃないと、やっとみんな理解し始めたんだ。誰かから教わったんじゃなく、皆身をもって実感しているんだよ」

Translation by Masaaki Yoshida

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