大麻合法化はドラッグ戦争終結の切り札となるか

カリフォルニア州は、他州だけでなく合衆国政府にも影響力を持っている。「カリフォルニアが、全米における大麻合法化の転換点となると思います。カリフォルニア州で合法化されるということは、一夜にして人口の多くが大麻合法化の州に属することとなります。そうなれば政府も大麻合法化の問題を無視できなくなるでしょう」と、ドラッグ・ポリシー・アライアンスのカリフォルニア州代表リン・ライマン氏は述べている。さらに、「合法化と共にメキシコの麻薬カルテルに侵食されはじめたコロラド州とは異なり、カリフォルニア州では、逆に合法化によってその手の組織の影響力を排除できると信じています」とつけ加えた。



カリフォルニア州が麻薬合法化の新たな『ゴールド・スタンダード』になる、とライマン氏は言う。大麻関連収益の配分方法、コミュニティ・アセスメント、環境保護政策、独占禁止規定、青少年への教育、大麻に関する有罪判決の取り消し、過去の有罪者への大麻所持ライセンス発行拒否の禁止等、カリフォルニア州が合法化決定後に採用するであろう政策が、他州のモデルとなる。



大麻の合法化はまず21歳以上の成人を対象に解禁されることが予想される。合法化は、麻薬の取り締まりやドラッグ戦争の影響を相殺する新たな経済プログラムを創出することにもつながる。合法化が実現すると、法により大麻取引に15%の消費税を課すことができ、結果として100万ドルの歳入が確保され、年間1億ドルの支出削減を実現できる。そこから公立大学における合法化の研究(1000万ドル)、麻薬使用者の運転問題対策(300万ドル)、医療用大麻の研究(200万ドル)、ドラッグ戦争によって被害を受けたコミュニティのサポート(5年以上に渡り5000万ドル)等の支援金を支出できる。余剰金は、不法環境の浄化(20%)、法執行(20%)、青少年のドラッグ使用防止、治療や啓蒙活動(60%)にも充てられる。



合法化に伴い、様々な規模の大麻栽培、販売業者、小規模取引などまずは19通りのライセンスが設定される。小規模取引には、自家栽培した大麻を食材として使うバッド&ブレックファーストと呼ばれる宿泊施設も含まれる。独占を防ぐため、当初5年間は大規模栽培を禁止する。



さらに、過去に大麻で有罪判決を受けた者は、収監中、保護観察中、仮釈放中、刑期満了など現在の状況に関わらず減刑や懲役・犯歴の削除を請求できる。


Translation by Smokva Tokyo

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