ポケモンGOの成功を探る:ライバルとなる類似ゲームは現れるのか?

ナイアンティック社のCEOジョン・ハンケ氏が現在のポジションに至るまでのキャリアも、大きなポイントだった。ウェルス・コンサルタントのロジャー・ジェームズ・ハミルトン氏はFacebook上で、いかにポケモンGOが20年間温め続けられた卵から一夜にして孵化したのかという経緯を明らかにしている。ハンケ氏のキャリアは、1996年にPCベースの大規模マルチプレーヤーオンラインゲーム『Meridian 59』を共同制作した所から始まった。その後、衛星写真と地図をリンクさせる技術を確立したKeyhole社を立ち上げ、世界初のGPSと連動した3Dオンラインマップをリリースした。そして2004年、Google社がKeyhole社を買収。Keyhole社の技術はGoogleアースとして生まれ変わり、ハンケ氏はジオ部門の責任者としてGoogleマップ、Googleアース、ストリートビューを管轄した。

2010年、新たな道を模索していたハンケ氏はGoogleの組織内に新しいスタジオナイアンティック・ラボ(Niantic Labs)を立ち上げることができた。「Googleマップでは本当に素晴らしい仕事をしたと思う。数年間に渡り大量のデータを収集し、つなぎ合わせて地図を作成し、そこに衛星写真やベクトル地図、地形情報、建物の3Dデータを重ね合わせた。そのころ我々は何か別の魅力ある製品、特にモバイル向けのアイディアを煮詰めるためにブレインストーミングしていた。当初からゲーム制作は念頭に置いていた」と、ハンケ氏は語った。

「ナイアンティック・ラボが開発したイングレス(Ingress)プラットフォームをベースにしたゲーム制作が我々の目標で、ポケモンとのコラボも最初から候補に挙がっていた」

2015年9月、ナイアンティックはGoogleをスピンアウトして企業として独立。同じ月、任天堂、ポケモン社と共同でiOSとAndroid向けのポケモンGOを開発すると発表した。

Translation by Smokva Tokyo

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