メタリカのメンバー全員が語る、新譜、気になる新人から故レミー・キルミスターまで

5. コラボ作『Lulu』でジェイムズ・ヘットフィールドはルー・リードから多くを学んだ

「まずは歌詞の持つパワーを学んだ。彼の歌詞は詩なんだ。彼の詩だろうが戯曲だろうが何にでも俺たちは曲をつけた。ひとつの長い物語になっていて、それが何部かに分かれているんだ。俺は誰かの人生や出来事をストーリー立てた曲を書こうとすると、どうしても安っぽく陳腐なものになってしまうんだ。でもルーの歌詞の大部分は、暗く衝撃的なスタイルを貫いている。韻を踏まずに上手く曲に収めるなんてことも俺にはできない。彼は語っていたんだ。歌を歌うというよりも、物語を語っていたんだ。俺はそこで学んだよ。言葉や歌詞をもっと自由に捉えるべきだってことをね。言いたいことをそのまま表現すればいいのさ」。

6. コラボレーションはもう二度とゴメンだと思っている

「ツアーやコラボ作を一緒にやりたいと思うバンドはあるか?」とのファンからの質問に対し、メンバーは一斉に沈黙した。「俺はこのメンバーが好きだ」とウルリッヒが口火を切った。「俺自身は、このメンバー以外とやる気は全くないね」。「他のミュージシャンとジャムセッションしたりするのは楽しい」というメンバーもいたが、全員がドラマーの意見に賛同した。

7. レミーがいなければメタリカは存在しなかった

ニューアルバム『Hardwired ... to Self-Destruct』の中の『Murder One』は、モーターヘッドのフロントマンで今は亡きレミー・キルミスターに捧げた曲で、歌詞の中にはレミーの曲のタイトルが多く出てくる。"レミーはメタリカにとてつもなく大きな影響を与えた"vとメンバーは口々に言う。「メタリカが今ここにこうやって存在するのは、モーターヘッドによるところが大きい」とヘットフィールドは言う。「レミーに関して言えば、彼は父親のような存在だったし、俺たちをすごくサポートしてくれた。レミーは恐れを知らない人だった。彼は自分というものをしっかり持っていた。彼は彼でしかあり得なかった。俺たちはそんなレミーを心からリスペクトしている。彼は最期の瞬間まで自分を貫いた。彼の生き方にインスパイアされない奴なんていないだろ?」

「1981年の夏、俺はモーターヘッドのツアーの追っかけをしていた」とウルリッヒが明かす。「その時、バンドをやってみたいって真剣に思ったのさ。南カリフォルニアへ戻ってすぐ、ジェイムズに電話して言ったんだ。"いいか、俺たちで一発ぶちかましてやるぞ"ってね。モーターヘッドがすべてのきっかけだったんだ」。

Translation by Smokva Tokyo

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