トランプの女性に対する性的問題発言:「あれはただの言葉で実行に移したわけではない」

共和党の大統領候補は自身が2005年に起こした問題発言ビデオの話題を、イスラム国や雇用問題、さらにはビル・クリントンの告発者の話にすり替えようとした (Photo by Win McNamee/Getty Images)

第2回討論会でドナルド・トランプは、女性に対する過去の発言について問われると、イスラム国、雇用問題、ビル・クリントンの告発者に話題を転換した。

ドナルド・トランプは、女性に対して自分自身が2005年に発言した卑猥なコメントを収めたビデオが流出した件について質問されると、イスラム国(ISIS)の話をしたり、(国内に)仕事を取り戻すと発言したり、ビル・クリントンを告発した人たちを持ち出したりすることで討論の話題を転換しようとした。

司会を務めたアンダーソン・クーパーはトランプに対し、女性側の承諾なしに相手をつかむ行為に関する発言は、性的暴行を自慢しているのと同じとみなされることを理解しているか、と尋ねた。共和党の大統領候補は自身の発言について再び謝罪すると同時に、問題となっている発言は「ただのエロトーク」だったと主張した。そして「ISISを壊滅することを約束する」と話題をそらした。

司会のクーパーはトランプの回答に対し、「ビデオの中で自慢していたような内容は実際に行われたのか」と繰り返し尋ねた。トランプは最終的に「いや、やっていない」と答えた。そしてまた話題をISISや他の政策に移した。

それに対しヒラリー・クリントンは、トランプが選挙活動中ずっと女性に対する問題発言を繰り返してきたことを指摘。さらに移民、アフリカ系アメリカ人やラテンアメリカ系アメリカ人、イスラム教徒、戦争捕虜に対するトランプの中傷発言も批判した。「アメリカは今でも偉大な国です。しかしそれは我々が良心を持ち、お互いを尊重し、共に働き、多様性を認め合ってはじめて成り立つものなのです」と彼女は述べた。

Translation by Smokva Tokyo

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