ノーベル賞授賞式:パティ・スミスがディランの曲を披露、スピーチは代読

ノーベル賞授賞式でパティ・スミスがディランの『はげしい雨が降る』を披露する(Photo by Christopher Polk/Getty Images for VH1/Scott Dudelson/Getty Images)

ノーベル賞授賞式でパティ・スミスが、欠席するボブ・ディランの功績を称え、『はげしい雨が降る』をカヴァーする。また、受賞スピーチは代読が決定。

「ティーンエイジャーの頃から彼のファンだったの。もう半世紀前ね」とスミスは語った。


2016年のノーベル文学賞を受賞したボブ・ディランは、12月10日にストックホルムで行われる授賞式に欠席するが、式典では彼の曲が演奏される。当初はロックの殿堂入りも果たしている歌手パティ・スミスが自分の曲によるパフォーマンスを披露する予定だったが、ディランの『はげしい雨が降る(原題:A Hard Rain’s A-Gonna Fall)』をカヴァーすることとなった。12月5日、主催者が発表した。

同日朝のノーベル財団の発表によると、スミスは欠席するディランの代役としてストックホルムでの授賞式に出席し、さらに彼女は、授賞式に先立って9日に行われるノーベル・ウィーク・ダイアログのイベントで『ある役割の中で規範となる人々』についての討論会にも参加する。

"別件"により"残念ながら授賞式に参加できない"ディランは、受賞スピーチの原稿を既に主催者側へ届けており、10日の晩餐会で代読されるという。12月5日のツイートで主催者が明らかにした。ローリングストーン誌の取材に対し主催者は「代読者が誰になるかは未定」とし、それ以上のコメントは避けた。

スミスは、ノーベル賞受賞者の正式発表前の9月に主催者側から授賞式でのパフォーマンスを打診されていたという。「はじめは、オーケストラをバックに自分の曲を演奏しようと思っていたの」とスミスはローリングストーン誌に語った。「でもその後、ボブ・ディランがノーベル文学賞の受賞者となり、彼が受賞を承諾したと聞いて、"わたしの曲ではなく彼の曲をやるのが筋だ"と思ったの。そこでわたしは『はげしい雨が降る』を選んだのよ。これは彼の最も美しい曲のひとつだから。この曲はランボオ主義の文学的要素と、苦痛や人間の究極の回復力をもたらす要因に対する深い知識とが結びついた作品ね」。

Translation by Smokva Tokyo

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