開催直前、第90回アカデミー賞授賞式の見どころガイド

2年連続で授賞式の司会を務めるジミー・キンメル(ABC )

2017年に引き続きジミー・キンメルが司会を務める、第90回アカデミー賞授賞式についての見どころを紹介。

米現地時間3月4日(日本時間3月5日(月))、ハリウッドのドルビー・シアターにアカデミー賞授賞式が戻ってくる。司会は2年連続でジミー・キンメル。これに先立って行われたゴールデン・ブローブ賞とSAGアワード(全米映画俳優組合賞)の授賞式は、近年になく政治色の強いものとなった。これはハリウッドの有力者たちによるパワー・ハラスメントが数多く露呈したことで、彼らに対する非難の嵐が業界全体に吹き荒れていることに起因している。

今回の授賞式でも#MeTooやTime’s Upといったムーブメントが大きく関わると司会者のキンメルも認めているが、彼はアカデミー賞ならではの祝賀ムードを壊したくもないという。「この授賞式は性的暴力を受けた被害者の苦痛を人々に追体験させるためのものではない。長い間オスカーを手にする夢を追いかけてきた人たちのためのものだ」と、キンメルがACB Newsに語った。「主演女優賞、助演女優賞、監督賞、撮影賞など、賞にノミネートされた人々の気分を害する雰囲気の授賞式には絶対にしない」と。

それでは、明日に迫った授賞式の視聴方法を伝授しよう。

アメリカ東部標準時間の午後6時30分(日本時間3月5日午前8時半)から、さまざまな媒体で、レッドカーペットからの生中継がスタートする。

ゴールデン・グローブ賞授賞式での全身黒ずくめの出で立ちや、グラミー賞授賞式での白バラの着用といった抗議の姿勢が、今回のドルビー・シアターでも見られるのかは不明だが、視聴者はさまざまな放送メディアを通してレッドカーペットの模様を見ることができる。エンタテインメント専門チャンネルE!は、東部標準時間の午後5時からカーペット・プレショーとして今シーズンのファッション分析をチャンネルとウェブサイトで生中継する。(日本は、WOWOWプライムにて生中継を放送する)。

授賞式は東部標準時間の午後8時(日本時間午前10時)からスタート。
アメリカ在住の視聴者は、ABCのウェブサイトやABCアプリでのライブ・ストリーミングを視聴できる。日本は、WOWOWプライムで視聴が可能だ。また、Facebookでもアカデミー公式ページで独自のアカデミー賞コンテンツを紹介することになっている。

チャドウィック・ボーズマン、ヴィオラ・デイヴィスがプレゼンターとして登場

彼ら以外のプレゼンターは、マーゴット・ロビー、マハーシャラ・アリ、エマ・ストーン、ジェニファー・ガーナー、オスカー・アイザック、ジーナ・ロドリゲスなど。2017年の授賞式の大トリで、受賞作『ムーンライト』ではなく、ノミネート作品の『ラ・ラ・ランド』と発表して大失態をおかしたウォーレン・ベイティとフェイ・ダナウェイもプレゼンターとして返り咲くようだが、最終確認はまだできていない。

メアリー・J. ブライジ、スフィアン・スティーヴンスが自身のノミネート曲をパフォーマンス

歌曲賞にノミネートされている楽曲はすべて授賞式で披露されることになっている。助演女優賞にもノミネートされているブライジのマイティー・リバー」(『マッドバウンド 哀しき友情』)、スティーヴンスのミステリー・オブ・ラヴ」(『君の名前で僕を呼んで』)、アンドラ・デイ・ウィズ・コモンの「スタンド・アップ・フォー・サムシング」(『マーシャル 法廷を変えた男』)は、本人によるパフォーマンスが予定されている。これ以外のノミネート曲はミゲルの「リメンバー・ミー(デュオ)」(『リメンバー・ミー』)、「ディス・イズ・ミー」(『グレイテスト・ショーマン』)。

今年の最多ノミネートは『シェイプ・オブ・ウォーター』

ギレルモ・デル・トロが監督したファンタジー・ラブ・ストーリー作品『シェイプ・オブ・ウォーター』は13部門にノミネートされており、13部門すべてを受賞する可能性もある。これ以外に作品賞にノミネートされている『ダンケルク』と『スリー・ビルボード』も、それぞれ8部門と7部門でノミネートされている。一方『ゲット・アウト』や『レディ・バード』という大ヒットホラー作品が受賞する“サプライズ”が起こるかもしれない。

Translated by Miki Nakayama

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