米国銃規制大規模デモ、写真で綴るそれぞれの物語


NRA(全米ライフル協会)も参加していた
スティーヴ・ブラウン(57歳)
デモ行進を支持して集まった人ばかりではなかった。NRA会員のスティーヴ・ブラウンはプラカードを確認して、写真を撮るために来ていた。デモ行進の参加者の多さには動揺していないと言い、「私たちは唯一の問題、つまり銃を持つ権利のために投票している。それが私たちを助けることであり、選挙に行く一番の理由となる」と続けた。
「自党に有利な選挙区の区割りをすることでアメリカ連邦議会の議員は助かっているし、私はそれでいいと思う」と、ブラウンは肩をすくめた。「だから、こういうことは別に問題じゃないね」と。


未来の投票者も動員される
未来の投票者たちのテーマ「彼らを辞職させろ」も行進のシュプレヒコールの中でこだましていた。そして、上のようなプラカードも。
「1年以内に18になるから、2020年に選挙権を得る」と、ある高校3年生が言った。「今18歳の子供たちは2018年に投票を始めることになるんだ」と。また、ある親が「彼らはもうすぐ選挙権を得る子供たちだと、みんなが気付き始めている。これが大事なのよ」と言った。


9歳の活動家
ジェイムス・ポーター(9歳)
メリーランド州ベセスダ
ワシントンDCの高校生たちはこのデモ行進に集結したのだが、その中には高校生じゃない生徒もいた。「ここには銃の暴力を止めるために来たよ」と、9歳のジェイムス・ポーターが言った。「子供たちが世の中を良くしようとして行進に参加するってクールだよね」と。


鍵をして、伏せて、隠れて、撃たれて、死ぬ
ケーシャ・ジェイコブス、娘リカ(6歳)
ニューヨーク州ブルックリン
「若者が直面する問題を解決しようと行動している姿を子供たちに見せたかった」とジェイコブス。彼女が作ったプラカードには幼稚園で使う単語カードが貼られていた。「鍵をして、伏せて、隠れて、撃たれて、死ぬ」と。「娘はこの5つの単語の意味を知っているの。ここにいる若者たちは、彼らには訴えたいことがあること、今年から選挙で投票できることを世間に知らしめたわ。今回は違う感じがするの」と述べた。


「私たちよりも銃の方が大事なの?」
ペイトン・ディーム(6歳)
オハイオ州クリーブランド
ワシントンDCでのデモ行進に参加するために大陸の反対側から飛行機で駆けつけた家族もいた。6歳のペイトン・ディームは初めてワシントンDCにやってきた。彼女のプラカードは彼女曰く「学校の友達から得たアイデアよ」。母親は彼女が通う公立学校の管理者だという(プラカードはその母親が書いてくれた)。


隣り合って行進する人々
ワシントンDCのデモ行進に集まった人の数は20万人と言われ、人混みの中で行進する姿が多く見られた。また全米50州で800以上のイベントが企画された。上はアメリカ合衆国海軍メモリアル・プラザに押しかける行進者たち。ここでは地元の事業者が無料の食事を配っていた。


「次は私なの?」
ダイマリス・バトラー(14歳)
メリーランド州コロンビア
「毎日通学しながら銃で撃たれることを考えるって想像してみて」とバトラー。彼女はメリーランド州のワイドレイク高校の同級生数人とやってきていた。「本当に怖いわよ」と。そして「20年前に通学していた大人に、私たちが今やっている避難訓練をしたかと聞くと、彼らは『しなかった』と答えるの」と続けた。


Translated by Miki Nakayama

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