写真家が語る、ブルース・スプリングスティーンとの日々:80〜90年代の秘蔵プライベートフォト

メソッド・アクター
ストーン・ポニーでビデオ撮影中。1992年。


Photo by David Rose

「これは『Southside Johnny』のビデオ撮影中の一コマだ。ブルースは曲のパートと歌詞を確認しながら、アズベリージュークのスタッフと話し合って、彼らのパートを決めていた。緊張感あふれる瞬間だったね。ブルースの集中力がものすごかったから」


ウォーミング・アップ
ポートレイト・セッション。ロサンゼルスにて、1992年。


Photo by David Rose

「ロサンゼルスで『Human Touch』と『Lucky Town』のアルバム・ジャケットの写真を撮影していた。ある朝起きたら、外は土砂降りの雨だったから、撮影を予定していた場所に行けなくて。だから僕がロサンゼルスの小さなスタジオを予約して、そこのメイン・スタジオに機材をセットアップしたのさ。準備ができてブルースを呼びに行ったら、彼は鏡にもたれかかってギターを弾いていたんだ。僕は『動かないで!』と叫んで、急いでスタジオに戻って照明を取ってきて、普段のブルースが表れている素敵な瞬間をカメラに収めた。ライブの前の彼もこんな感じだよ。いつもグルーヴしている」

L.A.マン
『Lucy Town』ジャケット写真。ロサンゼルスにて、1992年。


Photo by David Rose

「僕たちはあちこち車で走り回ってロケハンしていた。ブルースはジャケット写真を明るい色にしたかったんだ。ダウンタウンの市場が並んでいるエリアに入ったら、砂漠を描いた壁があって、ペンキがヒビ割れていてところどころ剥がれていた。許可も取らずに撮影したよ。車に乗っていた3〜4人でやってしまったのさ。そしたらホームレスの男が『ブルース!』と叫んで、近寄ってきて彼に挨拶した。相手が誰であってもブルースはファンにとても優しくて、ちゃんと時間を割いて彼らとお喋りするんだよ」

Translated by Miki Nakayama

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