元少女時代のVo ティファニー・ヤングの挑戦

K-Popで最も成功を収めたガールズグループ、少女時代の一員だったティファニー・ヤング(Photo by Transparent Agency)

ステファニー・ファンがスターになることを目指して、生まれ故郷の米カリフォルニアから韓国ソウルへ飛び立ったのは15歳のときだった。現在はティファニーという芸名で活動する彼女は、ソウル到着の2年後には少女時代のメンバーとしてデビューを果たす。

その後、彼女たちは最も成功したK-Popスターとなった。「最初は大変でした。韓国には家族もいなかったし、韓国語も話せなかったので」と、現在28歳のティファニーが言う。「周囲の状況を把握するために、とにかく韓国語をすぐに覚えなくてはいけなかった」と。

2017年、彼女はSMエンターテインメントとの契約を更新しないと決め、アメリカに帰国し、ロサンゼルスで演技の勉強をしながらソロ活動の準備を始めた。少女時代後初のシングルが「Over My Skin」。官能的で大胆な楽曲は彼女自身も曲作りに参加した英語の歌で、新たな芸名ティファニー・ヤング名義でリリースされる。

ヤングがローリングストーン誌に語ってくれた。

―本名のミヨン(Mi-young)の一部が入ったティファニー・ヤングを新たな芸名にした理由は? 自身の生い立ちにある韓国とアメリカを表したかったのですか?

ええ。それと同じことを考えていました。実際はそれほど深く考えたわけではないのですが、頭が決める前に心が決めていることってありますよね。私の韓国名がミヨンで、ティファニーはアーティストとしての自分の名前であり、少女時代の頃の自分のアイデンティティでもあります。かつての自分と新しい自分の両方を人生の新たな章で表現したかったのです。

―あなたが韓国を去ったことを少女時代ファンが許してくれないと心配になりましか?

将来的にアメリカで活動を続けるつもりでいることを一度も隠したことはなかったので、少女時代のメンバーもファンも知っていました。私が少女時代でデビューしたのが17歳で、現在28歳になりました。みんな、私の故郷がアメリカで、故郷に帰りたいと思っていたこともわかっていましたから。

―どこかの時点で「これがきっかけでK-Popと距離を置ける」と考えたりはしましたか?

いえいえ、私はK-Popが大好きなんですよ。だから、K-Popアーティストとしての自分をどれだけ表現できるかを考えていました。でも、自分が幼い頃から聞いていたポップスの要素も取り入れたいと思っていましたね。ファレル、ブリトニー、ジャスティン・ティンバーレイク時代のポップスです。あの頃の音楽は今聴いても素晴らしいし、両方の世界の良さを一つにしたいと思ったのです。今はK-Popが素晴らしい音楽フォームとして認知され、耳馴染みのない言語で歌われている楽曲でも音楽の感情が伝わることが知られるようになった素晴らしい時代です。オーディエンスと音楽がそんなふうに結びついてくれたらうれしいですね。

―「Over My Skin」はとてもセクシーな曲です。あの歌詞を歌っていたときにどんなことを感じていましたか?

めちゃくちゃクールな気持ちでした(笑)。力があり、自信にあふれ、心地よい感覚に満たされていましたね。この曲が出来上がったきっかけは、“自分の肌を少し露出するのは自分がそうしたいから、そうすると気分がいいから”と言いたいと思ったことでした。(肌を露出するのは)他の誰かのためじゃないんです。曲中の迫力あるヴォーカル部分が大好きなのですが、コーラス部分の低音のクールなパートも気に入っていて、この低音がリズムと上手く絡んでいるんですよ。



Translated by Miki Nakayama

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