ACIDMAN大木伸夫がアイスランドで体験した不思議な出来事

Rolling Stone Japan vol.04掲載/Coffee & Cigarettes 07 | 大木伸夫(Photo by Tsutomu Ono)

音楽、文芸、映画。長年にわたって芸術の分野で表現し続ける者たち。本業も趣味も自分流のスタイルで楽しむ、そんな彼らの「大人のこだわり」にフォーカスしたRolling Stone Japanの連載。7組目のゲストは、バンド結成から21年目に突入し、8月には41歳を迎えたACIDMANの大木伸夫。“大人の嗜好品”のイメージで昔から愛着があったというタバコをくゆらせながら、創作のインスピレーション源の話、アイスランドの話、バンドのこれからの展望などを語ってくれた。

Coffee & Cigarettes 07 | 大木伸夫ACIDMAN

ここは都内某所の隠れ家的なバー。生い茂る観葉植物と、座り心地の良いソファ。渋いソウル・ミュージックが流れる落ち着いた空間で、1人タバコをくゆらす男がいる。昨年、結成20周年を迎えたロックバンド、ACIDMANのヴォーカル&ギターを担当する大木伸夫だ。もはやトレードマークともいえるボルサリーノを被り、バンド仲間である山根敏史(toe)が手掛けるファッションブランド、「F/CE.」のロングジャケットを羽織ったその姿は、店の壁にかけられた名盤レコードのジャケと同じくらい絵になる光景である。

「タバコは割と、早い時期から吸っていましたね。親父も吸っていたし、じいちゃんもパイプで楽しんだりしていて。その様もカッコよくて“大人の嗜好品”という感じで最初からいいイメージでした」

吸い始めの頃は、煙たくて「美味しい」とは思えなかったが、「これで大人の仲間入り」という気がした。銘柄もいろいろ試したが、10年くらい前から「ナチュラル アメリカン スピリット」に落ち着いている。「よく行っていた中目黒のバーで、店員さんから勧められたんです。当時は収益の一部が、『サンタフェ ナチュラル タバコ基金』という、ネイティヴ・アメリカンの支援に使われると聞いて」

ネイティヴ・アメリカンの思想に以前から興味があった大木は、そんな企業の考え方にも共感し吸い始めた。無添加で長持ちするところや、葉巻っぽい味も気に入っている。そんな彼のこと、タバコにまつわるツールにもこだわりがあるのかと思いきや、そこはまったく無頓着だった。
「昔はジッポーとかマッチとかこだわっていたけど、すぐ無くしてしまうしね」と笑う。

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