メガネをかけたシュールなシンガー・ソングライターの久しぶりの新作は、浮き世離れした「幻想の摩天楼」な浮遊感と、ダウン・トゥ・アースなバンド・サウンドが醸し出すグルーヴとが絶妙な融合を見せる会心の作品。軽妙なギタープレイとハスキーな喉声を、余裕しゃくしゃくの身体で響かせつつも、かぶりつけば爆発しそうな、はちきれんばかりに熟れたトマトの如きテンションに満ちている。リトル・フィートやスティーヴ・ウィンウッドはもちろん、ウィルコ好きの人にも薦めてみたい逸品。

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