エヴリシング・ザット・ハプンズ

長い間、デヴィッド・バーンとブライアン・イーノはポップ・ミュージック界から距離を置いていた。しかし最近になって、彼らが音楽シーンに残した功績が再評価され始めている。デヴィッドが在籍していたアート・ロック・バンド、トーキング・ヘッズは、LCDサウンドシステムやアーケイド・ファイアらに影響を与えた。またブライアン・イーノは、コールドプレイの『美しき生命』(08年)のプロデューサーである。  78~80年にかけて、トーキング・ヘッズのアルバムのプロデューサーを務めたのは、ブライアンだった。そして81年、デヴィッド・バーン&ブライアン・イーノ名義で初めてのアルバム『ブッシュ・オブ・ゴースツ』をリリースした。  そんな彼らの約30年ぶりの最新作は、ふたりが豊かな語彙で会話を繰り広げているようだ。トーキング・ヘッズを彷彿とさせるスリリングかつポップな感触、そしてブライアンが持ちこんだミステリアスな要素は、過去にリリースされたデヴィッドのソロ作にはなかったもの。これぞファンが待ち望んだ一枚である。

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