1983年作の映画『ワイルド・スタイル』は、ドラマとしては平凡な内容だ。演技は笑えるレベルで、プロットは針金のように細い。しかし、タイムカプセルとしては超貴重だ。市長のエド・コッチが80年代中盤に一斉に浄化する前の熱気みなぎるニューヨークの市街が見られる。グラフティとラップのカッコ良さは今も色褪せないし、本作が初上映された映画館の男子トイレがグラフティに埋め尽くされたというのも当然のことだろう。

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