ヴォーカルのファリスのサイド・プロジェクト、キャッツ・アイズを経て2年ぶり3枚目となる、バンド初のセルフ・プロデュース・アルバム。前作のラストを飾った「シー・ウィズイン・シー」から連なる、今作のタイトルが象徴するようなたゆたう音像は、蜃気楼のようにどこまでも広がる七色の海と煌く夏の空への情景を、力強い意志で新たな陽性のサイケデリアへと昇華させた。彼らの優しく憂いに満ちた眼差しが意味するのは望郷なのだろうか。初期のダークで密室的な狂騒からはるばるやってきた力作だ。

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