パートナーでバンドのメンバーでもあるシャーロット・ケンプ・ミュールの短編小説をバンド名にしたショーン・レノンの音楽活動は、一貫して地味だった。10年に発売されたアルバムも然り。穏やかなデュエットは古いワインを楽しむ際のBGMのようだった。だが、本作は骨太なロック・アルバムに仕上がっている。60~70年代の比喩が遊び心いっぱいにミックスされた。ただ、高い知性に見合うだけの感情表現がもう少し欲しかった。

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