スティーヴ・アールは16作目の本作で、故郷テキサスのハードボイルドなブルースを聴かせている。収録されているのは、ぼんやりと悲しみを歌い、小川に投身してしまうようなものではなく、バーで足を踏み鳴らすような楽曲だ。「Go Go Boots Are Back」といった曲では、彼のバンド、ザ・デュークスとのタイトなミュージシャンシップも楽しめる。「Better Off Alone」(最近7回目の離婚を経験)ではそのダークサイドもこっそりと忍ばせているアール。それでも本作は、“魂の探求者”というより、困難があってもガツガツ進んで行く“頑丈な車両”といった雰囲気だ。

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