わくわくするほどエキゾチックな語り口で街の風景を描いてきた3人組、cero。前作『My Lost City』以降に発表した2枚のシングルでは、かつての無国籍サウンドにかわってグルーヴへのこだわりを感じさせたが、その成果が3作目のアルバムとなる本作だ。アルバムの真ん中を大きな川のように貫いているのは骨太でしなやかなグルーヴ。緻密に作り込まれたサウンドに身を委ねているうちに、ジャズ、ヒップホップ、AORなど風景は移り変わっていく。音楽的快楽と実験を融合させ、夢の中に潜り込んでいくようなファンタジックな乗り心地がたまらない。

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