ギリアン・ウェルチのレコードにはいつでも、彼女のオールド・タイミーな音楽が、過去には属していないと思い出させる瞬間がある。2003年以来となる彼女の5枚目のアルバムで、その瞬間は「シルヴァー・ダガー」で訪れる。タイトル自体は1960年にジョーン・バエズによって有名になったトラディショナル・バラードから借用したものだが、それは古き良き“99年”を懐かしんでいるのだ。テーマは時に陰鬱で、“女の子は暗い心に取り憑かれてるの”とウェルチは歌う……おそらくはウィンクをしながら。

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