『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』今年最大の話題作の裏側に迫る(前編):J.Jエイブラムス、出演者が語る制作秘話

「僕は大切な点ではハリソンに関わらなくてはならなかった」とエイブラムスはいう。「つまり“これはしっくりこない。こうやってみたらどうだろう?”というようにだ。正直に言うと撮影している間に、解き明かさなくてはいけないシーンがときどきあったんだ。時には書き直して撮り直さなくてはいけないときもあった」

しかしフォードはエイブラムスに多大な信頼を寄せていた。「10回のうち9回は J.Jは完全に正しかった」とフォードはいう。「口に出していうとしっくりこない。他のセリフを試しに言ってみる。するとエイブラムスに“ちょっといいか? 君が正しいよ”と言うことになるんだ。それに “チューウィー、僕たちは戻ってきた”というセリフは—」これが物語の重要な瞬間だったと彼は指摘する。「“戻ってきた、チューウィー”とか、僕が試してみた他のいくつかのセリフよりも明らかにいい」

フォードにとってのノスタルジーはハン・ソロにとってのフォースと同じだった。フォードにとってそれは実在しないものだった。だからコスチュームを着たときもセンチメンタルな気持ちになることはなかった。チューバッカの隣にいる彼の姿にみんなが畏敬の念を持ったとしても、である。しかし衣装は彼をハン・ソロのような感覚をもたらした。「男は服でつくられる」と彼は言う。「僕の年齢で長いブーツとガンベルトをつけ、毛むくじゃらのスーツをきた男と一緒に飛び跳ねるなんて、愚か者のように感じることもできただろう。でも僕はそう思わなかった。僕はこの仕事を愛している。様々な違うキャラクターを演じるのが好きだ。嫌いな理由がないだろう? 大きな問題ではないよ。これが僕のやっていることなんだ」

starwars© Lucasfilm 2015

Translation by Yoko Nagasaka

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