『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』今年最大の話題作の裏側に迫る(前編):J.Jエイブラムス、出演者が語る制作秘話


ドラマ「ガールズ」に出演しているアダム・ドライバーは似つかわしくないがメインの悪役を演じている。マスクをかぶったカイロ・レンだ。彼はダース・ベイダーの遺産を引き継ぐことに取り憑かれている(ボイエガは彼の頃を“ひどい精神的な問題を抱えた、ダース・ベイダーの熱狂的ファンの男の子”と呼ぶ)。また、新たに非常に愛らしいドロイドも登場する。ボールのような形をしたBB-8だ。彼は本物のセットのロボット、もしくは人形であるためインタビューするのは難しい。

全員がハミルの言う「非常に長くて厳しくて、僕の頭から離れないダモクレスの剣のような守秘義務契約」にサインしているため、この作品の筋書きについて話せばサルラックの巣にも等しいバーバンクのディズニー本社に投げ込まれてしまう。しかしそれでも、話すこと—調べるべき事件や、解決すべき謎—はたくさんある。エイブラムスは、ルーカス自身でさえデジタルで制作された前日譚の3作の中で、議会のシーンの間や悲しい会話(“僕は砂は嫌いだな”)のシーンを通じて断続的にしか発揮しなかった魔法を奪い返すことはできるのだろうか。ボイエガやリドリーは必ずしもキャリアだけではなく、人生をまさに宇宙に発射させるところだと理解していたのだろうか?オリジナルの作品に出演していた3人は、彼らを何十年も悩ませた役を再び演じることをどう思っているのだろうか。ローリングストーン誌のライターは、彼の子供時代のおもちゃの生きているバージョンを前にして落ち着いていることができるのだろうか?

それを発見するためにハミルとフィッシャーのそれぞれの家に巡礼し、フォードの持っている知恵を見出した。エイブラムスの隠された基地は侵略され、新しいスターたちは尋問されなくてはならなかった。そこで詐欺と悪事の惨めな隠れ家、ロサンゼルスまでの道のりを予約した。ロサンゼルスでは非常に巨大な物語の中に、人間性の兆候、そしてフォースそのものの兆候がないか探索が始まったばかりだった。

真新しい映写室で J.J・エイブラムスは、Tシャツ姿でどことなく間抜けなルックスの彼の部隊にスピーチをしていた。『フォースの覚醒』が公開されるまであと60日も残っていないのに、映画はまだ完全に仕上がっていなかった。その前日、前売り券が発売され、完全版のトレーラー第1弾がネット上にアップされた。「僕たちは昨日インターネットを大炎上させた」とエイブラムスが言うと、拍手が起こった(彼が言っていることは誇張ではない。チケットを買い求める人で、映画チケット販売サイトのファンダンゴがダウンしたのだ)。「僕たちはみんな頭ではみんながこれを見ることを理解していた。でも実際に“なんてこった、ここに出ている、今ではもうみんなのものだ!”と思う瞬間は奇妙な感じだ」

Translation by Yoko Nagasaka

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