マーク・ロンソンが語る「人生の10曲」

Photo by Monica Schipper/Getty Images


マーク・ロンソン feat. ゴーストフェイス・キラ&ネイト・ドッグ『ウー・ウィー』(2003年)




映画『ブギー・ナイツ』を見た時に、弦楽器の音がちょっと気になったんだ。ボニーMがカバーした『サニー』の一部だった。サウンドトラックに入っていなかったので映画をエンディング・ロールまで聞いてボニーMのシーンを探し当て、それをつないでドラムをのせたんだ。ゴーストフェイスは僕の一番好きなラッパーだったから(今もそうだけど)、彼にこのトラックを送った。彼はアップテンポで、ちょっとだけハッピーでディスコっぽいヴァイブが得意だからね。彼にこのビートを送ったら『よし、分かった!ジョン・トラボルタじゃなくてトニー・マネロみたいにすればいいんだな、了解』って言ってたのを覚えてるよ。

この曲は全米トップ100にかすりもしなかったと思うけど、みんなが聞き覚えのあるビートだよ。イギリスではちょっとヒットして、たくさんのクラブでDJとして呼ばれた。結果として、これがリリー・アレンに会うきっかけになったんだ。


リリー・アレン『リトレスト・シングス』(2006年)



リリーにはロンドンのクラブ、ヨーヨーで会ったんだ。すばらしいヒップホップの夜だった。どういういきさつだったか音楽について話し始めて、彼女がデモ・テープをくれたんだ。それから1ヶ月くらい経ってカバンの底に沈んでたそのCDを見つけ、『スマイル』と『ノック・エム・アウト』を聞いた。『参ったな。彼女と仕事しなくちゃ!』と思ったね。僕は有名でなかったし、彼女を呼び寄せられるようなレーベルじゃない。そこで僕のマイルを使ってチケットを取って、鳥インフルエンザが猛威を奮っているさなかにチャイナ・タウンのホリデイ・インに彼女を泊まらせたんだ。彼女がホテルに入って行くと、みんながマスクをしていて(マスクをした中国人ビジネス・マンみたいにね)彼女は絶対怖がってたと思うよ。僕らはその日レコードを買いに行ったんだけど、A-1とかビレッジのいろんな場所を見て回った。サンプリングできるものを探してたんだ。1つ見つけたから(ピエール・バシュレの『鏡の中のエマニュエル』)それを彼女に聞かせてあげた。それでスタジオに戻って、大急ぎで書き上げた。サンティゴールドが少しの間顔を出して、1、2行書いてくれたよ。

Translation by Kise Imai

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