ローリングストーン誌が選ぶ「最高のホラー映画続編」トップ20

9位『パラノーマル・アクティビティ3』(2011)


物語の起源を描く作品はたいてい、人気回復を狙って悪あがきするシリーズの常套手段だ。しかし『パラノーマル・アクティビティ3』は、過去に戻りシリーズ最高の恐怖を描き出した。『キャットフィッシュ』のヘンリー・ジュースト&アリエル・シュルマンが監督したこの映画は、ケイティ(ケイティー・フェザーストン)とクリスティ(スプレイグ・グレイデン)姉妹の幼少時代のトラウマを描き、彼女たちにつきまとう深夜の心霊現象がどのように始まったのかを明らかにしている。『パラノーマル・アクティビティ3』をシリーズのなかで突出した作品にしているのは、時間を巻き戻したことだけが理由ではない。フィルムメイカーたちは新しいファウンドフッテージのアイディアを巧みに取り込んでおり——静寂の恐怖とともに、周期的に振動するカメラがゆっくりと部屋の中をあちこち移動する——観客を怖がらせるだけでなく注意を引きつける。by TG


8位『フランケンシュタイン 恐怖の生体実験』(1969)

ハマー・フィルム・プロダクションのホラー映画黄金期における最後の華やかな血しぶきが、この生気みなぎる修正主義の怪物だ。ピーター・カッシング演じる常に冷淡なヴィクター・フランケンシュタイン博士は、これまで以上に無慈悲で卑劣で、彼の創造物よりもはるかに悪意に満ちている。“モンスター”は同情を誘う絶望を抱えた生き物であり、科学者の友人の脳を新しい身体に移植して生まれた恐れられる存在だった。スタジオは、失敗を(または豊かな胸の谷間、この場合非常に残念なレイプシーンを加えることも)恐れず、放置された過去の伝説的モンスターを更新した。ユニバーサル・ピクチャーズ参入により製作された数多くの続編のなかでも、この作品は優にトップに立つ。by RF


7位『エルム街の悪夢3/惨劇の館』(1987)

フレディ・クルーガーはいつだって愉快だったが、「ミスター・サンドマン」は楽曲同様に怖くて幻覚的で陽気な娯楽作品『エルム街の悪夢』シリーズ第3作まで、その面白さが理解されなかった。映画には、ヘザー・ランゲンカンプ演じる(第1作の)ヒロインが再び登場し、精神病院にいる睡眠障害のはみだし者ティーンたちと協力して、短剣のような指をしたブギーマンに立ち向かう。変幻自在なこのチャイルドキラーは、指に注射器をはめ、少年の舌でベッドに縛り、テレビとなって少女をスクリーンに突っ込むと、ロバート・イングランドを未だ笑わせる、嫌味で最高にクールなジョークを言い放つ(“ゴールデンタイムへようこそ、ビッチ!”)。その後の各続編でクルーガーの皮肉はより辛辣になっていったが、この作品ほど鋭い切れ味はなかった。by KG

Translation by Sayaka Honma

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