ツェッペリン ジミー・ペイジ:セッションミュージシャン時代の名曲20選

Photo by Wilson Lindsay/Michael Ochs Archives/Getty

ローリング・ストーンズ、デヴィッド・ボウイ、ドノヴァンほかのプレイリストを網羅、偉大なギタリストのセッションミュージシャン時代を探求する

60年代後半から70年代にかけて、ジミー・ペイジは、ヤードバーズとレッド・ツェッペリンで後世のロックン・ロールの形成に貢献した。
しかし、それ以前にも、ペイジは、当時ロンドンに多数点在していたスタジオで、セッションミュージシャンとして何百何千ものポップミュージックのレコーディングに参加、匿名ながら計り知れないインパクトを残している。

キンクス、ローリング・ストーンズ、フーなどとのロックジャムセッション、オーティス・スパンとのブルースセッションから、果てはマリアンヌ・フェイスフルやシャーリー・バッシーなどのヒット曲のバックに至るまで、来る仕事はなんでもそつなくこなすペイジは、まさにセッション界の博学者だった。ペイジのセッションディスコグラフィーをすべて知るのは難しいが、未来のスターの初期の作品の重要性を証明する魅力的なサンプルはいくらでもある。今回は、全ペイジファン必聴の20曲を紹介する。


ジェット・ハリス「ダイヤモンズ」(63年)
ジミー・ペイジがはじめてレコーディングセッションに参加した、ザ・シャドウズの元ベーシスト、ジェット・ハリスのインスト曲。当時、ペイジは地元サリー州に近いサットン・アート・カレッジに在学中で、ロンドンのダウンタウン近郊のマーキー・クラブでギターを弾いていた。その並外れた才能が注目を集め、レコーディングスタジオからオファーが来るようになった。
元シャドウズのドラマー、トニー・メーハンがドラムを、ハリスは、フェンダー・ジャガーでエレクトリックギターのパートを担当。ペイジは、アコースティックギターでリズムを担当した。シングル「ダイヤモンド」は63年1月に発売され、わずか1カ月で全英チャート1位を記録し世間を驚かせた。本作は3週連続1位をキープし、瞬く間にペイジは、セッションミュージシャンとして大いに重宝される存在となった。


シャーリー・バッシー「ゴールドフィンガー」(64年)
64年に作られた、ジェームズ・ボンド映画第3作のタイトル曲。映画『ティファニーで朝食を』のテーマ曲『ムーンリバー』をベースにしている。シャーリー・バッシーは後年、2作のボンド映画でもテーマ曲を歌うことになる。作曲者のジョン・バリーは、63年のバッシーのツアーをサポートした縁で、バッシーを本作のヴォーカルに指名した。豪華なオーケストラアレンジでペイジの演奏が聴き取りづらいが、彼のアコースティックギターが曲を盛り上げている。

Translation by Naoko Nozawa

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