パール・ジャムのB面曲ベスト10

第3位 「フットステップス」
『フットステップス』には

かなり異常な歴史がある。この曲がテンプル・オブ・ザ・ドッグのアルバムに初めて登場した時は、『タイムズ・オブ・トラブル』というタイトルで歌詞も違っていた。その後、バンドは1992年、ラジオのロックラインで『フットステップス』というタイトルに変えたアコースティック・バージョンを初公開し、後にシングル『ジェレミー』のB面としてリリースした。2003年、コンピレーション・アルバム『ロスト・ドッグス』にも登場したが、ここではハーモニカのイントロが追加された。要するに彼らはこの曲のアレンジに10年以上の歳月を費やし、今になってそれをライヴで演奏するようになったのだ。


第2位 「イエロー・レッドベター」


私たちは『イエロー・レッドベター』をこのリストから外すべきか真剣に考慮した。この曲がシングルカットされず、今まで一度たりともスタジオ・アルバムに収録されたことがなかったとしても、『ジェレミー』のB面としてビルボードのモダン・ロック・チャートの21位に入り、彼らのベストアルバムの収録曲になったからだ。バンドはコンサート(たいてい一番最後に)でこの曲を343回披露してきた。歌詞の大部分が聞き取れなくても皆が一緒にこの歌を歌おうとした。いくつかの議論の末、あるひとりの発言から、この曲は成功したB面曲なのだと私たちは解釈した。この曲はパール・ジャムが初期にしまい込んでしまったにもかかわらず、誰もがその良さを見出すほど素晴らしいものだった。すべてのB面曲の夢であり、だから私たちはこの曲をリストの枠から外したくなかった。


第1位 「リリース」


パール・ジャムのデビュー・アルバム『テン』は、彼らの初期のジャム・セッションのひとつで即興で作られた神秘的な曲『リリース』を収録している。「皆がギターをつないでこんな感じで弾き始めた」とヴェダーは述べた。「そして俺は鼻歌を歌ったり、うめき声を出したりいろいろし始めたら突然、全体的にふらふら進みつつ、ピークが来たりするような6分間の曲になった」。それ以来、大半の曲と同じように、歌詞にはヴェダーの継父が実の父親ではないことが判明した時の混乱に対する彼の怒りが反映されている。「ああ親愛なる父へ/今、僕のことが見えますか/俺は本来の自分だ/あなたがそうであるように」とヴェダーは歌う。彼らがコンサートでこの曲を披露すればいつも、その夜で最も感情が盛り上がる瞬間となる。

Translation by Deluca Shizuka

RECOMMENDEDおすすめの記事


RELATED関連する記事

MOST VIEWED人気の記事

Current ISSUE