デヴィッド・ボウイの隠れた名曲ベスト10

Photo: (Photo by Rob Verhorst/Redferns/Getty)


8位『ザ・ビューレイ・ブラザース』


デヴィッド・ボウイの曲のなかで、『ザ・ビューレイ・ブラザース』ほど熱狂的ファンを困惑させたものはない。アルバム『ハンキー・ドリー』のラストを締めくくる曲で、当時ボウイは歌詞に意味はないと語ったが、後年に統合失調症の異父兄テリーにインスパイアされたことを仄めかした。ボウイは2000年に、「自分の人生において、テリーが実のところどんな存在だったのか、よく分からなかった」と語っている。「テリーは本当に存在していたのか。実は自分のなかにある別の顔なのではないか。『ザ・ビューレイ・ブラザース』はそういったことを綴っているんだと思う」。超現実的な歌詞に明らかなホモセクシャルのニュアンスを感じ取る人もいるが、ボウイはその点についてはコメントしていない。ボウイがこの曲を演奏したのは5回だけで、それらはすべて2002年から04年までのことである。


7位『デトロイトでのパニック』


デヴィッド・ボウイは、1972年のジギー・スターダスト・ツアーでイギー・ポップと親交を深めた。そしてある日、ザ・ストゥージズのフロントマンだったポップは、若い頃に出会ったデトロイトの友人たちの話でボウイを魅了した。その物語を元にしたのが、ボウイの曲『デトロイトでのパニック』だ。“人知れぬ場所に銃を隠していた”“チェ・ゲバラにそっくり”の男について歌っており、ボ・ディドリー・ビートのような軽快なリズムとともに、曲はやがて都市の暴力と鬱という荒廃した世界に沈んでいく。ジギー・スターダスト・ツアーの最後に演奏され、アルバム『アラジン・セイン』を代表する1曲となった。

Translation by Sayaka Honma

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