『ロックの殿堂』入りすべきミュージシャンTOP10

Photo: (Ian Dickson/Getty: Rick Nielsen/Getty)

イエス、エレクトリック・ライト・オーケストラ、ザ・スミス、チープ・トリックを抑え1位を獲得したバンドとは?
ロックの殿堂ほどロックファンの議論に火を付けるものはない。音楽の好みはとにかく主観的で、全ての人を満足させることはできない。ハードロックファンはディープ・パープルやアイアン・メイデンが受賞していないことを怒り、ラップファンはN.W.Aやデ・ラ・ソウルがまだ殿堂入りしていないことをメチャクチャだと思っているし、プログレッシブ・ロックファンはイエスやキング・クリムゾンが外され続けていることが信じられないと言う。

ザ・スミス、ザ・キュアー、ピクシーズ、ソニック・ユースもいまだ殿堂入りを待つ1980年代のバンドだ。2015年の授賞式が終わった後、ローリングストーン誌は、2016年に受賞してほしいアーティストへの読者投票を行った。結果は以下のとおりだ。

※読者投票は、2016年受賞者発表前に行ったもの。


第10位: ザ・スミス
ザ・スミスはあまり好きではないという人も、彼らが殿堂入りすることで引き起こされるだろう混乱を期待し、いつかは受賞することを願ってほしい。もし殿堂入りすれば、モリッシーは1万ワードの公開書簡を書き、この制度そのものを批判し、ザ・スミスを再結成するくらいなら自分の睾丸を食べた方がマシだと再び言い募るだろう。マイク・ジョイスとアンディ・ルークは恐らく式典には現れるだろうし、ジョニー・マーが来れば「ハウ・スーン・イズ・ナウ」を一緒に演奏するかもしれない。そうなればモリッシーはさらに2万ワードもの公開状でパフォーマンスをこき下ろし、マイク・ジョイスを非難するだろう。それを思えばキッスやガンズ・アンド・ローゼズの殿堂入りでのモメごとなど、愛のあるじゃれ合いにしか見えない。

第9位: ムーディー・ブルース
ムーディー・ブルースは50年以上にわたってツアーと楽曲制作を続けている。「サテンの夜」、「チューズデイ・アフターヌーン」、「ゴー・ナウ」といった曲は、クラシックロックのラジオで何十年もかけられているし、彼らが1960年代にプログレッシブ・ロックに重要な貢献をしたことは疑いようのない事実だ。キング・クリムゾンよりずっと前の時代から活躍している。しかし、このバンドが批評家から絶賛されることはなかった。2000年には『Hall of Fame(栄誉の殿堂)』というライブアルバムを発売したが、実際に殿堂入りすることを期待していたのだろうか。その後15年の歳月が流れたが、彼らはいまだ受賞していない。今後も粘り続ければいつかは殿堂入りするだろう。

Translation by Yoko Nagasaka

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