ロジャー・ウォーターズインタヴュー:ジミヘンとのピンク・フロイドツアー、映画『ザ・ウォール』まで

Photo: (Jeff Siner/Charlotte Observer/MCT/Getty)


ーあなたにとっての『ザ・ウォール』の意義は、年月を経て変わってきていますか。

いや、そんなことはない。コンテキストは変わるが、ストーリーは変わらない。この映画を見終わった人が、お互いに向きあって、『僕らはひとつのコミュニティであり、かつ僕らは多様な存在だ。いろんな人がいるんだ』と考えてくれるといいなと思っているよ。

ーこの作品のコンサートシーン以外の部分は、とてもパーソナルな内容になっています。あなたが、お父様が戦死したイタリアのアンジオのビーチを訪れるというシーンもありました。初めて現地に行ってみて、いかがでしたか。

これまで行こうとしなかったのは、父の遺体が発見されなかったからなんだ。だから、父がどんなふうに死んでいったのか、詳しいことは知らなかったんだ。


ーそれがどのようにして明らかになったのですか。

南イタリアにいた時、カッシーノの慰霊公園で撮影をしていた。たくさんの人が集まっていて、ニュース番組のクルーもいたよ。その様子をイタリア在住のイギリス人で、ハリー・シンドラーという男がテレビで見たらしい。そして、「このウォーターズという人の助けになれるかもしれない」と申し出てきてくれたんだ。彼は第二次大戦で行方不明になった人の足取りを追って、空白を埋めることをライフワークにしているそうだ。そんな人が電話をくれたので、私としても「それはありがたい」ということになった。ダメ元だと思っていたんだが、彼はこの部屋の大きさくらいの範囲で、父が実際に殺された場所を特定してくれた。

ーその場を訪ねてみて、どう感じましたか。

作品では、私が海を眺めているだけのことなんだが、あれば実際にアンジオビーチで、あそこに行けたことにはとても感動した。旅全体がとても感動的だったよ。

Translation by Kuniaki Takahashi

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