2016年グラミー賞パフォーマンス総括:最も輝いていたのはケンドリック・ラマー


「ロックンロールをプレイする人はたくさんいるけど、本当にロックンロールなのはその一握りの人だけ。」こう話しながら、デイヴ・グロールは、昨年末に亡くなったモーターヘッドのレミー・キルミスターを熱く称えた。(ところで過去のグラミー賞で、レミーの名前があがったことは?)彼はまた、2015年11月に亡くなったモーターヘッドの元メンバー、フィルシー・アニマル・テイラーに対しても、レミーの有名な歌詞を借りて「プレイすることが楽しいんだ」と偲んだ。レミーのトリビュートは、アリス・クーパー、ジョニー・デップ、ジョー・ペリー、ガンズ・アンド・ローゼズのダフ・マッケイガンとマット・ソーラムを加えたハリウッド・ヴァンパイアーズが行った。モーターヘッドの名曲『エース・オブ・スペーズ』を披露したが、この曲を台無しにできるのは、ロビン・シックくらいしかいないと思えるほど、素晴らしい曲だった。

スティーヴィー・ワンダーは、アース・ウィンド&ファイアーの『暗黒への挑戦』をアカペラで歌い(アカペラグループのペンタトニックスと共演)、この世を去った偉大なるモーリス・ホワイトに捧げた。彼はまた、受賞者の名前が書いてある紙を見せながら「(こうやっても)みんな読めないでしょ。点字読めないでしょ。わーい、わーい」というジョークで会場を笑わせた。本当に良くやってくれました、スティーヴィー・ワンダー。この他にも多くの追悼トリビュート・パフォーマンスが行われた一夜となった。ボニー・レイットはギターを片手に、ゲイリー・クラーク・ジュニアとクリス・ステープルトンと共にB.B.キングのトリビュートを、またイーグルスはジャクソン・ブラウンと共に、グレン・フライの『テイク・イット・イージー』を披露したが、全員無表情でなんともセンチメンタルでないステージに終わった。それにしても、オーネット・コールマンへのトリビュートがなかったのは、非常に不思議だった。



グラミー賞授賞式でのアデルの『オール・アイ・アスク』のパフォーマンスをチェック

Translation by Miori Aien

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