人気ジャム・バンド、ベスト10

Photo: (Michael Ochs Archives/Getty; Douglas Mason/Getty)

フィッシュ、オールマン・ブラザーズ、ワイドスプレッド・パニックを抜く伝説のジャム・バンドとは?

2015年夏、オールマン・ブラザーズの活動終了で味わった悲しみが完全に癒える前に、グレイトフル・デッドの最終ツアーの幕が閉じたという、ジャム・バンドファンにはほろ苦い季節になった。この一連の動きを踏まえて、読者にお気に入りの即興演奏(ジャム)バンドを挙げてもらった。

投票結果の一覧を見て、いくつか判定を下す必要に迫られた。パール・ジャムとレッド・ホット・チリ・ペッパーズには多票寄せられたが、ライヴでは即興演奏をしていないという理由からこのランキングでは除外した。レッド・ツェッペリンの判定はさらに困難を極めた。彼らには30分以上の曲がいくつかあり、即興演奏もしているが、ライヴの大部分はリハーサルされていて変化がない。最終的にレッド・ツェッペリンは除外したが、他の議論の余地のありそうなバンドは残した。

第10位 モー


グレイトフル・デッドの突然の活動停止で、ジャム・バンドファンの多くが国中を追いかけるバンドを失った。結果的にフィッシュがジャム・バンド界の絶対的存在となりつつあるが、モーのような小さいバンドも注目されるようになった。モーは1989年にニューヨーク州立大学バッファロー校で結成された5人組バンドで、1990年代中頃からライヴで観客を沸かせるようになった。彼らは自分たちのオリジナル曲に「ザ・ウェイト(ザ・バンドの曲)」や「Blister in the Sun(ヴァイオレント・ファムズの曲)」のカヴァーを混ぜるなどして長時間の演奏をし、全ての曲に独自性を持たせている。2015年夏に開催されるモーが出演するマウンテン・ジャム・アンド・ザ・オール・グッド・ミュージック・フェスティバルはお薦めだ。

第9位 ピンク・フロイド


当初我々は、ピンク・フロイドをジャム・バンドとしてカウントしていいものか迷っていた。1973年以降のピンク・フロイドのコンサートは、「ドッグ」や「クレイジー・ダイアモンド」といった30分もあるような曲を含め、よくリハーサルされるようになっていた。しかし、『ウマグマ』の頃はそうではなかった。シド・バレットの時代、ピンク・フロイドはロンドン界隈で長時間に渡る即興ライヴをしていた。今ではそのスタイルからはだいぶ離れているが、彼らのDNAの中に即興性は残っている。

Translation by Satoko Cho

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