ベン・ハーパー、ジョージ・ハリスンの隠れた名曲を熱唱

「ジョージ・フェスト:ジョージ・ハリスンの音楽を祝う夕べ 」で歌うベン・ハーパー (Photo: Jeff Kravitz/Getty)

ベン・ハーパーが「もっと評価されるべき」と語るジョージ・ハリスンの隠れた名曲とは?


2016年は、日本にとってビートルズ来日(1966年)から50周年。ジョージ・ハリスンの最初で最後の来日公演(1991年)から25周年。

そして、ジョージ・ハリスンの没後(2001年)15年という節目の年でもある。

2014年9月、ブライアン・ウィルソン、ノラ・ジョーンズ、ウェイン・コイン、ブリット・ダニエル、コナン・オブライエン、アル・ヤンコビックといった、さまざまなジャンルのアーティストが集結したロサンゼルスのフォンダ・シアターで「ジョージ・フェスト:ジョージ・ハリスンの音楽を祝う夕べ 」が開催された。この夜は、当時父親のアップル時代の楽曲のリマスターに取り組み中だった息子ダニー・ハリスンにとって、小さな会場で愛する音楽仲間と共に、父親のディープなソロ作品に命を吹き込むという長年の夢が実現した一夜となった。「同世代の人に何ができて、彼らがどのくらい実際に父の音楽を評価しているかなんて、考えたことがなかったんだ」こうダニーは話している。「予想してなかったパフォーマンスなんかもあって、何回か涙が出たよ」


この夜のハイライトの一つは、ダニーの親友ベン・ハーパーによる『ギブ・ミー・ラヴ』のパフォーマンスだろう。ジョージ・ハリスンの『オール・シングス・マスト・パス』に続く1973年のアルバム『リヴィング・イン・ザ・マテリアル・ワールド』に収録されている同曲について、ベン・ハーパーは「もっと評価されるべきだと思うんだ」と語っている。「ジョージの曲について語る時に、この曲が上位5曲にあげられることってあまりないんだ。ほら『ヒア・カムズ・ザ・サン』と『マイ・スウィート・ロード』に隠れて、十分に注目されてないんだよね。もしかしたら僕が間違ってるかもしれない。でも客観的に考えても、僕のお気に入りの一曲だね。この曲をやりたくてしょうがなかったんだ。これがまた難しい曲なんだよ」

彼はこの曲を正確にパフォーマンスするために「ありえないくらい頑張った」そうだ。「ステージに上がって、お粗末なヴァージョンを披露することもできる。でもあの曲を正しく評価して、ジョージが誇りに思ってくれるパフォーマンスをするには、時間をかけないといけない。なんたって、複雑なリズムに複雑なヴォーカルの曲だからね。それにほら、ジョージは5本の指に入る名スライドギター・プレイヤーでしょ。本当にトリッキーなんだ」

このコンサートの模様は、CD・映像化され、ジョージ・ハリスンが73歳の誕生日を迎えるはずだった日の翌日、2016年2月26日にリリースされている。
http://www.sonymusic.co.jp/artist/CompilationInt/page/georgefest


Translation by Miori Aien

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