メタリカ、カーク・ハメット「ずっとやりたかった」ビジネスで起業

新たに芽生えた起業家精神と自身のギター・エフェクター会社KHDKへの関心について話す、メタリカのカーク・ハメット。(Photo by EDV/Corbis)


この会社が出した初めての製品は、ハメットが「グール・スクリーマー(Ghoul Screamer)」と名付けた。アイバニーズ・チューブ・スクリーマーの性能を向上させ、ギターの音をさらに大きく、より歪ませることができるペダルであり、バディ・ガイやスティーヴィー・レイ・ヴォーンからジ・エッジそしてソニック・ユースのキム・ゴードンといった、さまざまなアーティストの必需品となった。「俺たちはペダルをもっと思い通りに使えるようにした」とハメットは語る。「これを使えば本当にたくさんのトーンを出すことができる。それは俺たちが必要としていたことだし、俺自身が望んだものなんだ。誰もしようとしなかったから、自分たちで作ったのさ」。より多くのノブとスウィッチを搭載したグール・スクリーマーは、ギタリストのトーンにより深みを与えるものである。

その後、ハメットとカロンはディストーション「オーバードライヴ」装置と激しいが非金属的で「クリーン」なサウンドを増強させるアイテムの2種類のギター用ストンプボックスを発売した。「今話せる内容はこれしかないけれど、伝説的なギタリストのトーン」を入れたエフェクターをはじめとする、さらに多くのアイデアがあると彼は説明する。数ヶ月以内に謎のエフェクターが登場する予定だが、その時には「俺が誰について話しているかがすべて明らかになるだろう」。便乗しようとした人が現れた時に備えて、自分のアイデアは一切公開するつもりはないと彼は言う。「俺たちは互いに反発し合うような印象のコンビネーションを求めているんだ。単純明快なものは求めていないんだ。」とハメットは述べる。

エフェクター製造における回路の構造などの知識も自ら習得しているのか尋ねると、ハメットは笑みを浮かべる。「そういう部分はもっと資質のある人たちに任せているよ、いいだろ?」と彼は語る。「はんだごてを使ったり、そういう分野に踏み込んだりして評価を得ることは俺にはできないよ」。

この会社でハメットが掲げる目標は自分の創造力を存分に発揮することである。「たいていの人はある程度時間とお金ができた時、レコード・レーベルか何かを始めるだろ」と彼は述べる。「エフェクター会社を起業するのはちょっと珍しいし、少し変わったことだよな。俺がこの会社を作ったのはもちろん金儲けのためではなく、自分が今まで行ったことのない、そして同業者の多くがこれまでにしたことがないような創造的な方向に進むためなんだ。俺はどんな構想でも気まぐれでも実現することができる。それは自分の期待をはるかに上回るほどクールなことだと分かった。自分の想像力にものすごいパワーを与えてくれるんだ。これまでに誰もしてこなかったことで俺たちは何ができるだろうって考える、そんな瞬間は最高だよ」。

Translation by Shizuka De Luca

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