ポール・マッカートニー、ジョージ・マーティンを悼む「私にとっては第二の父と言える人だった」



「親愛なるジョージ・マーティンの訃報を受けて、痛惜の念に堪えない。故人とのたくさんの素晴らしい思い出を、私はこれからずっと抱えて生きていく」とマッカートニーは記している。「マーティンは本物の紳士であり、私にとっては第二の父と言える人だった。彼はビートルズのキャリアを、素晴らしい手腕とユーモアで導いてくれ、私や私の家族にとって真の友達となってくれた。5人目のビートルの称号があるとすれば、ジョージこそふさわしい。彼がビートルズに最初のレコード契約を持ってきてくれた日から、最後に会った日まで、彼ほど寛大で、知的で、音楽的な人物を、私は知らない」




追悼文の中でマッカートニーは、スタジオでマーティンと過ごした時間を回想している。特に印象的だったのは、プロデューサー・マーティンが、録音したばかりのマッカートニーの『イエスタデイ』にストリングスを追加しようとした時の話だ。「僕は、"ジョージ、それは違うよ。僕らはロックンロール・バンドなんだ。それは良い考えだとは思えない"と答えた。そうしたら彼は、偉大なプロデューサーならではの、若者をなだめるような口調でこう言ったんだ。"まあ、まずは試しにやってみようじゃないか。それで上手くいかなければ使わない。君のソロ・バージョンでいくことにするよ"」とマッカートニーは記している。




「アビーロード・スタジオでストリングス・カルテットの録音をした時、あまりにもゾクゾクして、僕は彼のアイデアが全く正しかったことを知った。僕はその話をその後何週間も、周りの人に話して回ったくらいだ。この曲は後に、フランク・シナトラやエルヴィス・プレスリー、レイ・チャールズ、マーヴィン・ゲイ、その他たくさんのアーティストが取り上げ、歴史上もっとも多く録音された曲になる。そのことからも、ジョージのアイデアの正しさは証明されている」




マッカートニーはまた、マーティンの自虐的なユーモアセンスを称賛している。「女王からナイト爵に叙せられた時でさえ、彼には気取ったところが全くなかった」とマッカートニーは書いている。「ジョージ、君と君の乗組員達に神の祝福を!

また、リンゴ・スターも「ジョージ、愛と優しさをありがとう。ピース&ラヴ」とTweetしている。

Translation by Kuniaki Takahashi

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