U2のエッジが語る、「理想」を形にした初のシグネチャーモデル誕生秘話

U2のエッジが語る、シグネチャーモデルのストラトキャスターとデラックスアンプの誕生秘話(Photo by Larry Marano/Getty Images)

自身の名を冠したフェンダーのストラトキャスターとデラックスアンプを本人が徹底解剖:「サウンドこそが俺にとってのインスピレーションなんだ」

「普段はあまりマニアックなことは話さないようにしてるんだ」ローリングストーン誌の取材に応じたエッジはそう話す。「でも認めるよ、俺は正真正銘のオタクさ。ギターという楽器のすべてに、俺は魅了されてるんだ」

3月下旬、ロサンゼルスにあるスタジオでU2の次作に着手したばかりだと話すエッジは、自身にとって初のシグネチャーモデルとなるストラトキャスター、そしてフェンダーの人気シリーズであるデラックス・アンプの発売を目前に控えていた。「去年のツアーでプロトタイプのギターとアンプを使ったんだけど、その時の印象に基づいて大幅な改良を加えたんだ」彼はそう話す。「長年愛用している70年代のストラトと比較するところから始めた実験が、結果的に『ヴァーティゴ』のユニークなサウンドを生み出したんだ。その過程でギターとアンプについての印象をフェンダーに逐一フィードバックしていたから、このモデルには俺がこだわった細かいニュアンスまで反映されているんだよ」

そうして始まったフェンダーとのコラボレーションによって、もはや人生の一部であるギターという楽器の捉え方が大きく変化したという。ギブソンのエクスプローラーとレスポール、フェンダーのテレキャスター、グレッチのチェット・アトキンス・モデルをはじめ、エッジは多数のギターを所持しているが、『プライド』『ホエア・ザ・ストリーツ・ハヴ・ノー・ネイム(約束の地)』『ブラディ・サンデー』をはじめとするU2の代表曲の多くで、ストラトキャスターのギターサウンドは大きな存在感を放っている。新たなギターの開発、そして60年前のアンプを再現するという試みは、エッジに両者の魅力を再発見させることになった。

シグネチャーモデルのギターとアンプの発売を目前に控え、その開発の過程で学んだこと、そして約40年にわたるキャリアにおいてストラトキャスターが最も重要な1本であり続ける理由について、エッジが自身の言葉で語った。

Translation by Masaaki Yoshida

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