キューバは次世代のロック一大市場になり得るか?

2016年3月に開催されたザ・ローリング・ストーンズのキューバでのライヴ(Photo by Gary Miller/FilmMagic)

ザ・ローリング・ストーンズなど外タレがキューバ上陸、歴史的なショー連発も課題山積

ディプロがダンスクルーのメジャー・レイザーを率いて日曜日(現地時間3月6日)の午後にハヴァナのJosé Martí Anti-Imperialist Platformに出演した時、彼は4万人くらいのキューバ人ファンが集まってくれるのかなと期待していた。ところがフタを開けてみると、人数はその10倍だった。ほとんどがティーンエイジャーのファン、ほぼ50万人が押し寄せたのだ。その人波は、最近再開したアメリカ大使館前の広場に、永遠に遠くまで広がる海のようだった。「これまでの最大のショーだった」とディプロは語っている。「まさに異常だ。エネルギーがすごすぎる。胸が熱くなったよ」

メジャー・レイザーは、過去50年にこの共産主義国で演奏した2番目のアメリカのアーティストとなった(2005年にはオーディオスレイヴが演奏している)。オバマ大統領が2014年にキューバとの国交を回復してからは初めてのことである。さらにキューバでは3月25日に、もう1つの歴史的ショーが開催された。ザ・ローリング・ストーンズがイギリスのアーティストとして初めて、ハヴァナで巨大な屋外コンサートを開催したのだ。

キューバのプロモーターは、こうしたショーがこの島国のコンサート産業にとって、ほんの氷山の一角にすぎないことを望んでいる。「ストーンズのコンサートは、これからキューバで行われることになるたくさんのビッグ・コンサートの第1弾となる」と語るのはキューバのミュージシャンであり、映画・イヴェントのプロデューサーでもあるアンドレス・レヴィンだ。「そしてこの先数年間、"第1弾"が続々と出てくることだろう」





Translation by Kuniaki Takahashi

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