「使って当然だ。俺たちのものなんだぜ」キッスのヴォーカリストでベーシストのジーン・シモンズは、現在のメンバーがオリジナルメンバーのメイクを使うことについて意見した。
ここ10年、キッスのトミー・セイヤーとエリック・シンガーはそれぞれ、オリジナルメンバーのギタリストとドラマーのメイクを施してきたが、このことはキッスのファンの間で物議を醸してきた。一方でキッスのヴォーカリストでベーシストのジーン・シモンズは、オリジナルメンバーのメイクを使用することは問題ないと思っているとローリングストーン誌に話してくれた。
「あのオリジナルメイク、使って当然じゃないか?」ジーンはこう言うと「俺たちのものなんだぜ」と続けた。
この話題が出たのは、リリースから40周年を迎えたアルバム『地獄の軍団』についてのインタヴューの最中だった。ジーンは創設メンバーのギタリストであるエース・フレーリーとドラマーのピーター・クリスが、デビューから10年以内に脱退したことについて嘆いてみせた。
「一番悲しいのは、俺たちがオリンポス山の頂上に君臨して、クールな機会に恵まれて、本当に楽しくやっていて、ファンも大喜びしてて、それで"エースとピーターはどこなんだ?"っていうプラカードを掲げるヤツが誰もいないってことなんだ」こう切り出したジーンは、さらに次のように続けた。「バンドをやってるヤツって"あぁ、こいつらは俺なしではやっていけない"って思ってるんだ。でも悲しいことにそれは間違ってる。君がAC/DCとかヴァン・ヘイレンとか誰であろうと、残されたヤツらは君なしでやっていける。それだけじゃなくって、君がメインヴォーカルだったとしても、その後バンドの人気が倍増することだって実際にあるんだ」
「君がもしジェネシスのメンバーだとしよう。"ピーター・ガブリエル抜きでは無理だ"とかみんな言うけど、全く問題なしなんだ」ジーンはさらにこう続けた。「実際問題、全く個性がないヤツがメイクとか何もしないでただ歌うようになってから、彼らはスタジアム級のバンドになった。ピーター・ガブリエルは、そんな経験はしてないよな」