ガンズ・アンド・ローゼズの激レア・ベスト・ソング10選

Photo : (Kevin.Mazur/INACTIVE/Getty)

必聴! 復活したハードロックの神の作りしB面曲、別バージョン、超レア曲!

ガンズ・アンド・ローゼズのオリジナル・メンバーである、アクセル・ローズ、スラッシュ、ダフ・マッケイガン。2016年4月1日、実に23年ぶりの共演となったロサンゼルスのライヴで、ハードロック屈指の(そして最も危険な)ヒットメーカーが再結成した。このステージを皮切りに、バンドは一大スタジアム・ツアーをスタートした。1985年、バンドの創成期において、彼らはすでにロック・アンセム(『ウェルカム・トゥ・ザ・ジャングル』)、心にしみるバラード(『ドント・クライ』)、転調が秀逸な名曲(『ロケット・クイーン』)を書いている。1987年、悪名高き『アペタイト・フォー・ディストラクション』のヒットでロック・ラジオ局とMTVを戦慄させて以来、彼らは5枚のアルバムと1枚のミニ・アルバムをリリースした。しかし、その過程で、いくつかの名曲予備軍が途中で脱落し、デモテープに放置されたり、ライヴのブートレグで出回ったり、あるいはB面に収録されたまま忘れ去られたりしている。残念ながらアルバムに収録された『ワン・イン・ア・ミリオン』『ドント・ダム・ミー』『マイ・ワールド』のような曲の影には、疾走感あふれる『グッドナイト・トゥナイト』、ポップな『ジャスト・アナザー・サンデー』、名曲『シャドウ・オブ・ユア・ラヴ』のような、大ヒットしていたかもしれない曲が存在する。それでは、ローリングストーン誌がセレクトした、ベスト・オブ・レスト(選外傑作選)をご覧いただこう。


『グッドナイト・トゥナイト( Goodnight Tonight)』

『アペタイト・フォー・ディストラクション』の燃えるような激情とは一線を画す、楽しくてノリノリな盛り上がり曲『グッドナイト・トゥナイト』は、1986年に遡って、最高に幸せな時期のアクセルと仲間たちを垣間見せてくれる。スピーディーでハチャメチャなこの曲は、遊び心にあふれ、キャッチーで、ヘビーで、ガンズ・アンド・ローゼズが得意とするところのレア・コンボだ。この曲のライヴ・バージョンは本当にレアで、1度しか演奏されたことがなく、デモもオフィシャルな録音もいまだかつて出回ったことがない。しかし、イジー・ストラドリンは、バンド脱退後、ジュ・ジュ・ハウンズとのライヴでこのミステリアスな曲を演奏し続けている。 

『ユー・アー・クレイジー(You’re Crazy )』(オルタネイト・アコースティック・バージョン) 

『アペタイト・フォー・ディストラクション』に収録されている、貨物列車が突進するようにパワフルな『ユー・アー・クレイジー』は、バンドがもともと思い描いていたバージョンではなかった。この曲は、アパートの一室で、ファンキーなアコースティック・ナンバーとして生まれた。このバージョンは、ミニ・アルバム『GN’Rライズ』の7曲目に収録されたが、バンドがこのスタイルでレコーディングしたのはそれきりではない。少しペースが速い、明るめのサウンドのアコースティック・テイクが、『GN’Rライズ』と同じ1998年にリリースされた、イギリス版シングル『ウェルカム・トゥ・ザ・ジャングル』のB面に収録されている。特筆すべきは、パーカッションがフィーチャーされている点、アクセル・ローズががなり立てる奇妙なソロ、よりブルージーなギター・ソロ、そして、前述のふたつのバージョンに共通して全編で用いられている、あの「ファッキン」という言葉が一切出てこないことだ。「俺は、こっちのスローな方の(アコースティック)バージョンが好きだね」と、かつてスラッシュは語っている。「この曲のスローなバージョンをプレイするたびに、不思議なことっていうか、マジックが起きるんだ。同じことは二度と起きない」 

Translation by Naoko Nozawa

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