膨大なコレクションを誇るボブ・ディランのアーカイヴ展がタルサで開催

オクラホマ州タルサで開催される、膨大なコレクションを誇るディランのアーカイヴ展 (Photo by Val Wilmer/Redferns)

ディラン研究者たちの夢が現実に!手書きの歌詞、未発表音源、そしてライブ映像まで、オーガナイザーが語るディランの全キャリアにわたる膨大なコレクションが集結!

現在、ボブ・ディランに関心を持つ人たちの間で、オクラホマ州タルサが話題の中心となっている。タルサ大学および同地に拠点を置くジョージ・カイザー家族財団に対し、ディランが自らのプライベート・コレクションから約6000点ものお宝を売却。研究者たちはまもなく、貴重な品々に接することが可能となるのだ。「ボブ・ディランについて書かれた本は無数に存在する」。そう語るのは、タルサ大学のステッドマン・アパム学長。「しかし今後は、これらの素材に基づいた本がさらにたくさん出されるだろう」

コレクションの量はまさに膨大。過去の作品はほとんど残ってないと思われていたため、なおさらそう感じられる。ディランは、自身のアルバム用にレコーディングした全セッションのマスターテープを保管しており、その大部分はこれまで公にされていないものだった。他にもプロの手によって撮影されたライヴ映像や、サウンドボード録音されたライヴ音源が多数あり、コレクションの初代キュレーターを自称するマイケル・チャイケンも、総数は把握することさえできないという。「数千点とまでは言えないが、ゆうに数百点はある。70年代が始まるまでには、すべてのライヴをレコーディングしていたからね」

詳細はまだ未定だが、遠くない将来、大部分がギルクリース博物館関連施設のヘルメリック・センター・フォー・アメリカン・リサーチに収蔵される予定だ。一般に公開されるのは部分的なものとなる一方、研究者らは全作品を閲覧できる予定とのこと。「我々の目的は素材が研究され、楽しまれ、じっくり検討されることだ」とカイザー財団のエグゼクティヴ・ディレクター、ケン・レヴィットは語る。

Translation by Masaaki Yoshida

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