ジミー・イート・ワールド『ブリード・アメリカン』
ジミー・イート・ワールドはおそらく、ポップ・パンクとエモが合流する場所で、新世紀におけるこの2つのジャンルを強く結びつけているのだろう。彼らは自分たちの気持ちを率直に表現し、『スウィートネス』や『ザ・ミドル』といった曲では優しい慰めを与えている。ヘビーなリフはそんな感情の深みと絡み合っている。初期のポップ・パンクがもう少し激しいものだったのに対し、ジミー・イート・ワールドはママも理解を示してくれそうなバンドだ。
ジェネレーションX『人形の谷』
80年代のラジオに不可欠の存在となったビリー・アイドル。ジェネレーションXでは、メインストリームの親しみやすさで、アンダーグラウンドのサウンドの隔たりを埋める役割を果たした。ジェネレーションXはブリティッシュ・パンク全盛期の79年に『人形の谷』をリリースした。当時、セックス・ピズトルズといった仲間のバンドが罵りながら失望へと突き進んでいたのに対し、彼らは音楽を制作する上で、ブリット・ポップに傾くことを恐れなかった。