大麻合法化はドラッグ戦争終結の切り札となるか

2016年6月末カリフォルニア州において、成人による大麻使用の合法化の是非を問う住民投票を11月に実施することが決定(Photo by Pete Starman/Gettyimages)

カリフォルニア州の成人による大麻使用の合法化(AUMA/ Adult Use of Marijuana Act)が実現すれば、アメリカ全土にも影響を与える可能性がある。

2016年6月末、カリフォルニア州では、成人による大麻使用の合法化(AUMA/ Adult Use of Marijuana Act)の是非を問う住民投票を11月に実施することが決定した。投票結果は、カリフォルニア州のみならずアメリカ全土に影響を及ぼす可能性がある。



カリフォルニア州は、他の州と比べて(医療目的の)合法的な大麻を入手可能な人数が圧倒的に多く、カリフォルニア州で合法化されると、全国的な合法化の動きがドミノ式に加速するだろう。カリフォルニア州は全米最大の人口を抱え、アメリカ人の10人に一人はカリフォルニア州に住んでいることになる。ロサンゼルス地区だけでも、成人の大麻使用が既に合法化されたコロラド、オレゴン、ワシントン、アラスカの4州を合わせた数より多くの人々が住んでいる。経済的にも世界第6位の規模を誇るカリフォルニア州で合法化が進むと、その経済効果は全土に波及する。

ゴールデンステートと呼ばれるカリフォルニア州は、古臭い慣習を打ち破り新たな流れを作り出す地域としても知られてきた。1996年に医療用大麻の使用が合法化されたカリフォルニア州は、大麻に関する政策や文化をリードしてきた。カリフォルニア州での合法化が、他州のモデルとなることは間違いない。



「全米に最も影響力のあるカリフォルニア州から選出された55名の上院議員と下院議員が合法化に賛成するとなれば、それは全土を動かす大きな後押しとなるだろう」と、大麻使用の合法化を推進する団体NORML(National Organization for the Reform of Marijuana Laws)のアレン・セント・ピエール事務局長は述べている。しかし「コロラド州やワシントン州は大麻合法化で先行したものの、合法化に積極的な他地域をリードする手本にまではなっていない」。


Translation by Smokva Tokyo

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