『スター・ウォーズ』R2-D2役のケニー・ベイカーが逝去、享年81歳

Photo by Fred Duval/FilmMagic

1977年の『スター・ウォーズ エピソード4/新たなる希望』から、2005年の『スター・ウォーズ エピソード3/シスの復讐』まで。シリーズ6作品を通じ、ベイカーは信頼高きドロイドを演じた。

『スター・ウォーズ』シリーズの6作品で、ロボットのR2-D2を演じたケニー・ベイカーは、長い闘病生活の末、去る土曜に享年81歳で逝去した。

ベイカーの姪、アビゲイル・シールドがベイカーの死をガーディアン紙に発表した。「想定していたこととはいえ、とても寂しいです。彼はとても長い、満たされた人生を送りました」とシールドは語る。「彼はたくさんの幸せを人々にもたらし、また彼も世界中から愛されたことを、私たちは祝福したいと思います。私たちは彼が彼の人生で成し遂げた功績をとても誇らしく思います」。

ジョージ・ルーカス監督は、「ケニー・ベイカーはまぎれもない紳士であり、どんなに困難な状況でも努力を惜しまない素晴らしき"戦士"でした」と、「スター・ウォーズ」サイトで哀悼を表している。「ケニーはいつもみんなを笑わせてくれる才能に満ちあふれたボードビリアンであり、彼は本当の意味でR2-D2の心であり魂だった。彼のファン、彼を知る全ての人々に惜しまれるでしょう」。

3フィート、8インチのベイカーは、ルーカス監督にR2-D2役に抜てきされるまで、サーカスのパフォーマーや喜劇俳優としてキャリアを築いてきた。その後はC-3PO役のアンソニー・ダニエルズとともに、1977年の『スター・ウォーズ エピソード4/新たなる希望』から2005年の『スター・ウォーズ エピソード3/シスの復讐』までのシリーズ6作品ほか、コマーシャルやテレビのカメオ出演、評判の悪かったテレビドラマ『スター・ウォーズ ホリデー・スペシャル』、さらにはディズニーパークにあるフライトシミュレータ型アトラクション「スター・ツアーズ」まで、大きなコスチュームを自在に操り、R2-D2を演じ続けた。

R2-D2役として『スター・ウォーズ』ファンの間では有名となったベイカーだったが、壮大なSF叙事詩の撮影は決して楽しいことばかりではなく、コスチュームの中でその無骨な構造と極度な暑さに苦しむことも多かった。「そこにハイライトはなかったよ」と、ベイカーは2010年のインタビューで語っている。「僕はドロイドの中で、ただそこにいただけ。全作品のだいたいラストシーンにね。ハイにもローにもなった覚えがない。ただの仕事だったんだ」。

ベイカーはR2-D2のコスチュームから飛び出し、『エレファント・マン』『バンデットQ』『ラビリンス/魔王の迷宮』『アマデウス』などの映画にも出演した。


マーク・ハミル
「さようなら、生涯の友ケニー・ベイカー。彼の楽観主義と意志の強さが大好きだった。彼こそ僕が探し求めていたドロイドだ!」


Translation by Sahoko Yamazaki

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