メタリカのラーズ・ウルリッヒが語る、ニューアルバムに流れるデビューアルバム『キル・エム・オール』の血

メタリカのラーズ・ウルリッヒが待ちに待ったニューアルバム『Hardwired ... to Self-Destruct』と過激なシングル曲『Hardwired』を語る。(Photo by Shirlaine Forrest/WireImage)



−2016年のはじめ、デビューアルバム『キル・エム・オール』とセカンドアルバム『ライド・ザ・ライトニング』の再発盤について話した時、あなたはこの2作とニューアルバムとの間には"エネルギーの交錯"を感じるとおっしゃっていました。この再発盤された2作は、ニューアルバムにクリエイティブ面で影響を与えていますか? 

『メタル・ミリティア』を聴き返したことがニューアルバムの曲作りに何らかのインスパイアを与えたか、というとよくわからない。でも2013年にデトロイトのオリオン・フェスティバルで『キル・エム・オール』全曲をプレイしたんだけど、その時初めて俺はあのアルバムにのめり込んだね。昔は2作目の『ライド・ザ・ライトニング』やその次の『メタル・マスター』の方が、デビューアルバムよりももう少し計算された過激さがあって挑戦的だと思っていたから、デビューアルバムをあまり重要視してなかったんだ。この2作は深みのある作品だしね。でも2013年に『キル・エム・オール』をプレイしてみて思ったんだ。このデビューアルバムにはすべてが凝縮されてるってね。シンプルだけどスピード感があって、曲は長いけどプログレっぽくはない。独自の世界を展開している。そして何らかの要素をニューアルバムにも取り込めるんじゃないかって思ったんだ。『キル・エム・オール』から再発見した欠片みたいななものが、ニューアルバムの曲作りに活かされてるって言えるね。

−ニューアルバムは今も製作中とのことですが、あとはどんな作業が残っているのでしょうか?

そんなに多くはないよ。1曲を除いてすべてミックスも終わって完成している。この2〜3日は、プロデューサーのグレッグが残りの1曲『Spit Out the Bone』のミックス作業をしていた。この曲はもともと『CHI』ってタイトルだったんだ。昨日は急にロブ(ロバート・トゥルージロ)がコントロールルームに現れて作業に加わり始めたんだ。どうなってるんだろうね。ほとんどできあがっているよ。最後の1曲のミックスも週末には終わらせなきゃ。

−ニューアルバムのデラックスバージョンのボーナスディスクに、『CHI』という曲のデモが含まれています。それがいつの時点で『Spit Out the Bone』にタイトル変更されたのでしょうか? 

曲のタイトル付けはおととい終わったばかりなんだ。そうだな、48時間前までは『CHI』『Tin Shot』『Plow』『Sawblade』なんていう適当な仮タイトルが付いていたよ。収録曲が決まって曲について話す時、「どっちが『Spit Out the Bone』だっけ?」ってわからなくなるんだ。ジェイムズと俺は今でも「はあ? ああ、『CHI』がそうだったな」って感じさ。

"ファンのみんなには、会場の900列目からiPhoneで録画した貧相なライヴ映像よりも、アルバムバージョンの方を聴いてもらいたい"

—ネット上では多くのメタリカ・ファンが、新曲のタイトルは『Am I Savage?』になるのでは? と予想していました。以前あなた方がダイヤモンド・ヘッドの『悪魔のささやき』をカヴァーしたことから推測したようです。

(笑)。"am"と"I"と"?"は当たってるな。4発中3発命中だ。でも実際は全く関係ないよ。

でも『悪魔のささやき』が今ここで話題に挙がったのは何かを象徴してるのかもな。この曲がなかったら、君は俺の存在やバンドのことなんて気にも留めなかっただろう。そういう意味では細く見えない糸で結ばれているんだろうね。でも本当に『Am I Savage?』とは関係がないんだ。

—週末のミネアポリスでは『Hardwired』やその他の新曲をプレイしますか? 

(コンサートが始まる)52時間後に聴いてくれ(笑)。ただこれだけは言える。新曲を世界に広めたいから、ニューアルバムからの曲をプレイする機会は増えるだろうってね。でもアルバムを作りながら気づいたことがあるんだ。俺たちは一曲一曲をより良くするために多くの時間を費やしてる。そしてファンのみんなには、会場の900列目からiPhoneで録画した貧相なライヴ映像よりも、アルバムバージョンの方を聴かせるべきだってね。ま、好きに解釈してくれよ。

Translation by Smokva Tokyo

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