ノラ・ジョーンズのパワフルでポリティカルな『フリップサイド』を聴く

新曲『フリップサイド』のMVを公開したノラ・ジョーンズ。

「日々のニュース、ここ数年この国や世界で起こっていること全てにとても影響を受けたわ」と、新曲『フリップサイド』についてノラ・ジョーンズは語った。

ノラ・ジョーンズは、間もなくリリースされるニュー・アルバム『デイ・ブレイクス』の中でも政治色の強い一曲、『フリップサイド』のMVを公開した。

「日々の報道、ここ数年この国や世界で起こっていることすべてにとても影響を受けたわ。とても不安定でクレイジーな気がする」と、ジョーンズは語った。「ジャズピアニストのレス・マッキャンの歌『Compared To What』が好きでよく聞いていて、その素晴らしいグルーヴ感にとても影響を受けたの。それに、彼のとても政治的で腹を割ってるところにも感銘を受けたわ」。

「つらいとき/口先だけの甘い言葉/時は過ぎ去り私は泣く」とジョーンズは力強く歌う。「巻き戻して/後ずさりして/裏面を探すのは大変」。コーラスが膨らんでいくにつれ、ジョーンズは「引っ込んでろなんて言われるのは耐えられないわ。みんな自由なのに、なんで私たちはダメなの?」とトーンを緩める。

『フリップサイド』は、『キャリー・オン』に続くニュー・アルバム『デイ・ブレイクス』からのシングル・カット。アルバムは全9曲で、6曲はジョーンズのオリジナル、その他3曲はニール・ヤングの『ドント・ビー・ディナイド』、ホレス・シルヴァーの『ピース』、デューク・エリントンの『アフリカの花』のカバーとなっている。本アルバムには、伝説的サックス奏者のウェイン・ショーター、オルガン奏者のロニー・スミス、ノラのデビュー作から参加しているドラマーのブライアン・ブレイドが参加している。

「今回のニュー・アルバムは、一周して原点回帰したような感じがするの」とジョーンズは話していた。「ファースト・アルバム以降、ピアノから少し遠ざかっていたの。もちろん今でも弾くけれど、最近はギターで曲を作ることが多かったの。今回のアルバムでピアノを弾くのはすごく楽しかったわ」。

Translation by Sahoko Yamazaki

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