マーク・ロンソンが語る、ガガの「ありのまま」の姿を描く最新アルバム制作秘話

マーク・ロンソンは、いかにレディー・ガガの最新アルバム『ジョアン』が形作られたかを語った。(Rick Diamond/Getty Images, Don Arnold/WireImage/Getty Images)


シャングリラでの初日、ガガがロンソンにアルバムの「心と魂」と伝えたという、タイトル曲に2人は取り組んだ。そして、人生の中で起きていることや考えていることについて作曲するようにというロンソンのアドバイスに従ったガガから、生まれる前に亡くなった祖母、ニューヨークのロウアー・イースト・サイドでのダンサーとしての生活、パーソナルな苦労(ファースト・シングル『パーフェクト・イリュージョン』)についての曲の数々が誕生した。

『パーフェクト・イリュージョン』は、ケヴィン・パーカーの『イリュージョン』と名付けられたデモ曲を、ガガがピアノ、ロンソンがギターを手に広げていったことで生まれた曲だという。「この曲のメッセージは、彼女にとってかなりパーソナルなものなんだ」。こうロンソンは言う。「(テーム・インパラの)『レット・イット・ハップン』と『バッド・ロマンス』っていう親から生まれた非摘出子なんだ」。(マドンナの『パパ・ドント・プリーチ』に似ているという指摘に対してロンソンは、「もちろん、偶然さ」とコメントした。)

その数か月の間、ガガのアルバムに参加したアーティストらが、シャングリラ・スタジオを出入りした。ガガは、ファーザー・ジョン・ミスティをドラマーとして迎え、クイーンズ・オブ・ザ・ストーン・エイジの大ファンで、『ジョン・ウェイン』に彼らの曲のようなギターパートが必要だと考えたロンソンが、ジョシュ・オムに連絡を取ったという。ジョシュは、最終的に同曲を共同プロデュースし、ドラムで参加した。また、ベックとの共作『ダンシン・イン・サークルズ』は、ロンソンが偶然出くわしたベックをスタジオに招待したことから始まった。「ガガにとっては、アイドルとの対面みたいなものだったんだ」とロンソン。「ベックは、彼女が過去20年間に影響を受けたアーティストの中でも、お気に入りなんだ。最初は、彼のファンだったんだって」。そして、ベックのアコースティック曲が、ロンソンが「『アレハンドロ』や『ザ・モンスター』の他の収録曲のような、ガガらしい曲」と表現する曲へと姿を変えた。

『ヘイ・ガール』は、ガガとフローレンス・ウェルチが、ニューヨークのエレクトリック・レディ・スタジオで作り上げた曲だ。同曲のサウンドについてロンソンは、「70年代に2人の女の子がソウル曲を歌っている」ようだと表現する。オーガニックでアーシーな雰囲気を求めたロンソンは、エイミー・ワインハウスやルーファス・ウェインライトとのプロジェクトで起用した多くのミュージシャンと再びタッグを組んだが、数曲でコラボレーションしたプロデューサーBloodPopが、『ジョアン』がレトロなサウンドにならないようにしてくれたという。「俺たちは、アナログのサウンドを出すために、夢中になりすぎることだってできたんだけど、彼が素晴らしい方法で変化を加えて、現代風なサウンドにしてくれたんだ」。こうロンソンは振り返る。『ジョアン』の制作には6か月ほどかかっているが、それでも急いで制作されたようで、マスタリング・セッションの最終段階では、追加曲数曲がアルバムのデラックス盤用に収録された。

Translation by Miori Aien

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