ロン・ハワード監督のドキュメンタリー映画『ザ・ビートルズ~EIGHT DAYS A WEEK − The Touring Years』からわかる10の真実

ロン・ハワード監督のドキュメンタリー映画『ザ・ビートルズ~EIGHT DAYS A WEEK − The Touring Years』


1. 期待を裏切らないビートルズのライヴ・シーン



ビートルズのコンサートを収めたカラー映像で、現存する最古のフィルムは1962年2月に撮影されたものだが、音声もなく状態もよくないため、当時のバンドの様子を伝えるにはクォリティが低すぎる。そこで『Eight Days a Wewk』では、1963年11月20日に撮影されたABCシネマ(マンチェスター)の映像を採用した。パテ・ニュース用に編集された「ビートルズが街にやってきた」というタイトルの6分半の短い映像で、『シー・ラヴズ・ユー(原題:She Loves You)』と『ツイスト・アンド・シャウト(原題:Twist and Shout)』をプレイするバンドと、会場に詰めかけた失神寸前の若い女性たちの興奮が伝わってくる。これはバンドがプレイする姿を捉えた初の音声入りのカラー映像とされ、ドキュメンタリー映画のオープニングを飾るにふさわしいプロフェッショナルな映像で、ビートルズ初期のコンサートの最前列に陣取った気分を味わえる。



さらにハワード監督は、1962年8月22日にリヴァプールのキャヴァーン・クラブで撮影された有名な映像も採り入れた。マンチェスターのグレナダ・テレビジョン・ネットワークが撮影したモノクロ映像で、リンゴ・スターが正式メンバーとなって間もない時期の貴重な映像である。映像に見られるリンゴ・スターだけは、まだバンドのトレードマークであるマッシュルームカットではなく、垢抜けていない感じがする。これは、ビートルズの4人が初めて揃って撮影された音声入りの歴史的な映像である。

2. リンゴ・スターとの出会いを語る時、今なお涙を浮かべるマッカートニー

ビートルズ結成時のドラマーはピート・ベストだった、というのは有名な話である。1962年2月、キャヴァーン・クラブでのギグにベストが体調を崩して来られなくなった時、代役として呼ばれたのが地元でドラムを叩いていたリンゴ・スターだった。その数ヵ月前、他のメンバーとスターとは、ドイツのハンブルクにある歓楽街での公演時に、スターが在籍したバンド、ロリー・ストーム&ザ・ハリケーンズと共演したことがきっかけで友人になっていた。それまでスターはビートルズと一緒にプレイしたことはなかったが、代役の申し出を喜んで受け入れた。

いつもは冷静なマッカートニーであるが、ファブ・フォーが初めて顔を揃えた日を振り返る時は、目に涙を浮かべた。「バン! と彼が入ってきて目が合った瞬間に“これだ!”と思ったね。感動したよ」。スターも同じく好意的な印象を受けたようだった。「俺はひとりっ子なんだけど、いっぺんに兄弟が3人増えたような感じだった」。これをきっかけにスターは1962年8月、ビートルズの正式メンバーとなる。

Translation by Smokva Tokyo

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