他界したAC/DCのギタリスト、マルコム・ヤングを追悼して、デイヴ・グロールは「ロック魂」(原題:Let There Be Rock)を、ガンズ・アンド・ローゼズは「ホール・ロッタ・ロージー」(原題:Whole Lotta Rosie)を捧げた。
フー・ファイターズとガンズ・アンド・ローゼズは、3年に及ぶ認知症の闘病の末に64歳で旅立ったAC/DCのギタリスト、マルコム・ヤングを偲び、逝去した土曜日に行われたコンサートでマルコムを追悼した。
コンクリート&ゴールド・ツアー中、アンコールで必ず「ロック魂」を演奏していたフー・ファイターズは、土曜日にメキシコのコロナ・キャピトル・フェスティヴァルで行われたライブのオープニングに、1977年リリースのAC/DCのこの曲を持ってきた。
「今夜はマルコムのために最高のロックンロール曲をプレイするぞ」と、ステージ後方の大型スクリーンに映し出されたマルコムの写真を背に、デイヴ・グロールは観客に宣言した。
その日、ライブ前に出されたマルコムへの追悼文で、グロールは1980年のコンサート映画『Let There Be Rock』が自身の「人生を一変した」と述べている。
「あの映画、つまり1979年にパリで行われたAC/DCのライブ演奏には、ロックンロールのすべてが詰まっている。汗まみれで、開放的で、ラウド。完璧なバンドが披露する容赦ないパフォーマンス。あれが音楽を聞いて理性を失った初めての経験だった。バンドをやりたいと思わせた最初の音楽だった。俺は、もうギターなんてやめる、ギターなんて叩き壊してやる、と思ったね」そしてグロールは続けた。「マルコム、ありがとう。数々の曲、あの独特のフィール、あのクールさ、長年に渡ってロックンロールを解き放ち続けてくれたこと、すべてに感謝だ。俺も今夜、マルコムのためにそうするよ」
Translated by Miki Nakayama