マーク・ハミルが明かすルーク・スカイウォーカーの実像

40年以上に及ぶルーク・スカイウォーカーの歴史について語った、マーク・ハミル(Photo by John Wilson)

マーク・ハミルは、1977年の『新たなる希望』から最新作『最後のジェダイ』まで、スカイウォーカーとSWの変遷について、ローリングストーン誌に語った。

『フォースの覚醒』公開に際し、2015年にマリブの自宅の庭で本誌のインタビューに応じたマーク・ハミルは、ある事実を伏せておかねばならなかった。それは同作において彼が登場する場面が、切り立った崖の上でデイジー・リドリーが演じるレイと向き合う、エンディング間際のシーンのみだということだった。既に『最後のジェダイ』を観たファンなら知っているように、先日公開された本誌のカバーストーリーの取材時に、彼はさまざまな事柄を伏せていたのだった。ディズニースタジオ内に設けられた、『最後のジェダイ』のポスプロ用オフィスで行われたインタビューで、彼がライアン・ジョンソンの同席を希望したのはそれが理由だったのかもしれない。作品の内容には触れずとも、多弁なことで知られるマーク・ハミルは我々に多くのことを語ってくれた。元祖『スター・ウォーズ』のオーディションにまで遡りつつ、彼は40年以上に及ぶルーク・スカイウォーカーの歴史について語った。

ー『フォースの覚醒』における、あなたの無言のシーンはものすごく印象的でした。あれが同作におけるあなたの唯一の登場シーンだったわけですが、どういった気持ちで撮影に臨みましたか?

マーク・ハミル(以下MH) 物語の内容について知った時、何もかも合点がいったんだ。僕がJ・J・エイブラムスかライアンの立場で、ハン・ソロの物語に終止符を打ち、数多くの新キャラクターとともに新しい展開を示す必要に迫られていたとしたら、ルークの出番は次作に持ち越した方がいいと考えただろうからね。スクリーン上でもう一度共演できなかったことは、やっぱり心残りではあるけどさ。でも僕が「ファンが求めるものを考慮すべきだ」ってライアンに言ったとき、彼はこう答えたんだ。「それは違う。僕らは自分たちの考えを最優先すべきなんだ」。あの一言にはハッとさせられたよ。僕は決して自分の登場シーンを増やしたいと思っていたわけではないんだけどね。

ーあのシーンで、あなたは何を伝えようとしたのでしょうか?

MH 僕自身、そしておそらくJ・Jも、過去30年間に起きたことを正確に把握できていなかった、ということだね。フラッシュバックで過去のつらい出来事が頭をよぎるというのも考えたけど、僕は視聴者に判断を委ねたかった。パズルの欠けた部分にはめるピースを、相手に自由に選ばせるというかね。中立、懐疑心、疑念、言葉を発しないからこそ、いろんな解釈ができる。僕は日曜の夜にターナー・クラシック・ムービーズの無声映画を観るのが好きだ。セリフがないということは、自由に想像を膨らませられるってことなんだ。

Translated by Masaaki Yoshida

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