ジャミーラ・ウッズが語るシカゴと教育、チャンス・ザ・ラッパーとエリカ・バドゥ

ジャミーラ・ウッズ、ビルボードライブ東京にて(Photo by Masanori Naruse)


今のシカゴでは、みんな一緒になって何かを作り出そうとしている

─ところで、チャンスってどんな人で、どこが魅力的だと思います?

ジャミーラ とてもいい人ですよ(笑)。彼がニコ(・セガール)やピーター(・コットンテール)などと一緒にやっているソーシャル・エクスペリメントがわかりやすい例ですけど、みんなが一緒になって何かを作り出そうとしている。そういうコミュニティ感の強さもいいですよね。

─そういうシカゴのコミュニティが、ここにきて世界的な注目を集めるようになった要因って何か思い当たりますか?

ジャミーラ それは私も知りたいところですが、シカゴのYCAやYOUmediaはかなり個性を重視する場なんですよ。例えば実験的であることが、すごく評価されたりとか。大抵の若者はそういうのと真逆の環境で育ってきただろうから、それが良かったのかもしれない。

─私たちが生きる時代について、悲観的と楽観的、どちらに考えてますか?

ジャミーラ トランプが大統領に当選した時、多くの人々が「今こそ私たちは、団結して何かをしなければいけない」と言ったじゃないですか。でも私は、「今こそ」という言い方は少し違う気がしたんですよね。シカゴではトランプ大統領が当選する3〜4年くらい前から、公立校が50校も閉鎖に追い込まれたりしているし、その前から人種問題は存在していたわけで、最近になって突然起こったことではないじゃないですか。

ただ、今も酷いことはたくさん起きているけど、そういうカオスから団結感も生まれているし、これまで政治に関心のなかった人が興味を持ち出したり、#Metooムーヴメントのような動きも怒り出している。何か変化を起こすために、そういう状況を利用できる良い機会だとも思いますね。


Photo by Masanori Naruse

─そんな時代に、今後どんなアーティスト活動をしていきたいですか?

ジャミーラ ずっと私の中で、音楽をやっている自分と詩人をやっている自分が別人のように思えて、かなり違和感があったんですよ。もともと演劇もやっていたし、今も興味があるので、そういう演技やビデオ作りなども含めた、本当にトータルなアーティストになりたいですね。

─今の話に近いイメージの人、誰か思い浮かびます?

ジャミーラ 自分が思い描くの100%一致している人はいないけど、エリカ・バドゥは「One-Woman Show」でコメディの才を発揮していたりもして、そこも好きなんです。私もライヴの合間に詩を朗読していますけど、そういう要素をさらに大きくしたショーのようなものをやってみたいですね。

─あなたにとっての人生のルールは何ですか?

ジャミーラ 今はとにかく行動を起こすこと。それが自信にもつながると思っています。そうしないと、「これをしたらどうなるのだろう」と不安や疑念ばかり生まれるだろうし、それだと何も起きないから。「行動こそが自信のもと」というのを大切にしています。

─エリカは同じ質問に対して、「感覚に身を委ねること」と答えていたみたいです。少し近いですかね。

ジャミーラ それなら光栄だけど(笑)。

Translated by Kyoko Maruyama

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